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雪の灯  作者: サク(ら)
第1章
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はじまり

未熟者ですが、よろしくお願いします。

少女は、見ていました。



白く輝いた、箱の中。無表情に、無意識に、虚無的に、それを眺めています。

一体どこからが、自分なのか。周りなのか。境目なのか。思考を停めた少女には、それがわかりません。



幸せでした。とてもとても。


どこか満ち足りたその恍惚な気分は、砂のように全身を流れ、指と指の間から消えるように、それが何を示すことなのか知らないまま、少女の身体から流れていきます。



「どうして、」



少女は言いました。


それでも無表情のまま、無意識のまま、虚無的なまま、空っぽで何も無いその姿。

どうして、その「どうして」が出てきたのか、はたしてその「どうして」がどういう意味なのか、さっぱり分かりません。


いいえ、分かろうとしないのです。

だって私たちは他人だから。少女とは何も関係を持ってはいませんから。



だからこそ、私たちは見守るべきなのです。


少女はどこから来て、どこへと向かうのか。

少女はどこへと向かって、どこかに辿り着くのか。

少女はどこかに辿り着いて、どこを選ぶのか。



これは一つの物語に過ぎません。

壊れかけた白いかけらが、儚く積り溶けていくお話。



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