校長室で待つ者
「開いたぞ…ほこりっぽいな」
慶が先に入り煙たがるような仕草をする。
「これが校長室か…すごいな…」
部屋の所々には蜘蛛の巣が張られ、窓には大きな亀裂が入っている。
「暗くて部屋が見えづらいねえ」
外の月明りで部屋は照らされているが影になっている所はよく見えない。
「ねえ、ここに懐中電灯があるよ?」
咲宮が懐中電灯を慶に手渡す。
「おお!いいところに!」
慶がライトを点ける。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「「「「!?」」」」
慶の叫び声に全員が振り向く。
慶がライトで照らした先には
「骸骨!?」
光の先に照らされたのは校長室なんかによくある椅子。
ただし、そこにいたのはスーツを着た骸骨だった。
「ちょっと、慶先輩…そこになんか手紙が置いてありますよ…」
凛ちゃんが指差した机の上には一枚の紙が置かれていた。
「樹…読んでみろよ」
「ああ…」
僕は慶から受け取り読んでみる。
「この手紙を読んでいる者たちよ。私たちはとんでもない化け物を呼び覚ましてしまった。
奴らは人の肉を貪る。」
「化け物…?」
「穏やかじゃないワードだねえ…」
「まだ続きがある」
僕は手紙に目を戻し、続きを読む。
「奴らは人間を簡単には逃がさない。三つの鍵を探し、この地獄から脱出せよ、だってさ」
「「「「?」」」」
誰も理解できていないようだ。まあ僕も理解が追い付いてはいないのだが。
「ええっと…とりあえずこの学校から出ろってことか?」
慶が何とか理解しようとする。
「とりあえず出た方がいいってことは確かね…」
「そうだねえ、化け物なんておっかないフレーズも出たわけだし」
とにかく学校から出ようと全員の意見が一致する。
ギギ…ギギ…
「ん?」
「樹?どうかしたか?」
「いや…今何かいた気が…」
「おいおい…こえーこと言うなよ!」
「悪い悪い、きっと気のせいだな」
気を取り直して出口へ向かう。
…ギギ…ギギ…
僕らのすぐ近くまで、その影は迫っていた。




