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観察
中に入るとやはり咲宮がいた。
しかし、いたのは咲宮だけではなかった。
「…死神!」
その先には死神がいた。
「咲宮さん!早くこっちに!」
星野が咲宮を呼ぶ。
「三島くん!星野君も!」
幸い、咲宮は入り口の近くにいたためすぐにこちらへ来れた。
恐らくこの家庭科室に入った時に鉢合わせてしまったのだろう。
「二人とも無事でよかった…」
「咲宮も無事だったんだな」
ほっとしたのもつかの間、僕は教室の奥にいる死神に視線を移す。
入り口で見た時は急いで逃げ出したため、あまり観察できなかったが、
今は距離があるのでしっかり見ることができる。
体長は3mほどはありそうだ。
肌は黒い。
目は3つ、人と同じところに2つ、額に1つ。
口の中には鋭い歯がずらっと並んでいる。
腕は太い丸太のようだ。
と観察していると、
「樹君!何してるんだい!早く逃げよう!」
星野に呼ばれてハッとする。
死神が近づいてきていたのだ。
「よし!下へ逃げよう!」
僕らは家庭科室を出て階段へ走った。




