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笑顔の脅し
みじかいよ ぱーとつー
私の不安を知ってか知らずか佐々良氏は強引に自身の車(よくわからんが高そう)に私を乗せて、出発した。
10分も経たないうちに着いたのは、今朝私たちが待ち合わせた駅だった。
「さて、ここから何処へ向かえば良いのかな?」
「……ここまでで良いです」
「言わないのなら俺の家に戻るけど」
笑顔で脅されたなう。
渋々自身の住所を伝えると佐々良氏は「了解」と、爽やかな笑顔で応えた。
「じゃあ一番近いスーパーはやまびこMAXだね」
「あ、はい。よくご存じで……」
「友人の家が結構近いんだよ」
「……そうなんですか」
Q.事実なのだろうけれども、疑ってしまいそうになるのはどうしてでしょうか。
A.今日一日の佐々良氏の行いのせい
それにしても何故スーパー?
「今日の晩御飯の材料、買わないとね」
「そう、ですね」
今日これから晩御飯の材料買いに行くとか言ったけ?
違和感を覚えながらも、それを口に出さないまま、気がついたらやまびこMAXに到着していた。
※実在するスーパーとは一切関係ございません
※※実在するかは知りません