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この世界を壊します〜魔王に転生したので配下を揃えて国作りをします〜  作者: JUJU


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35/50

揺らぐ均衡、燃え上がる闘志

第35話です。

宜しくお願い致します。

――塔前戦場。


爆ぜる魔力、砕ける石床、叫び声と風圧が入り乱れ、まるで戦場そのものが唸りを上げているかのようだった。


三つの戦線が同時に火を噴いていた。



◆ ガラル・エミリア・精霊騎士団VS魔導砲兵100名


「――来るぞ、エミリア!」


「わ、わかってるってば兄様ぁぁぁ!!」


魔導砲が一斉に火を吹いた。


紫の光線が空を裂き、塔前の地面を焼き抉る。


ガラルは咄嗟に腕を振り上げ、風の障壁を展開。


「《エア・シールド》!」


キィィィィンッ!


光線と風障壁が激突し、爆風が戦場に膨れ上がる。


その隙に、エミリアが軽やかに飛び込み、魔導砲兵の足元に精霊紋を刻んだ。


「そこっ! 《フラワー・バースト》!」


花弁のような光が弾け、兵たちを吹き飛ばした。


「お前……味方にまで当てるなって何度言えばわかるんだ!!」


「だ、大丈夫! 兄様なら風で避けられるから……あ、ちょっと当たった?」


「当たったわ!!!」


兄妹のやり取りに、周囲の精霊騎士たちが吹き出しそうになるのをこらえながら戦う。


爆散する魔力の渦、その中心でガラルは冷静だった。


「――右翼の魔導砲隊、隊列を整え直している。全員、散開!」


的確な指示に精霊騎士団が一糸乱れず動く。


くるりと舞うエミリアが、兄の横顔を嬉しそうに見つめた。


「兄様、やっぱり頼れる!」


「黙って戦えッ!」


ガラルは怒鳴りつつも、エミリアを背後から風で守っていた。


まだ決着はつかない。


だが――じわじわと、精霊側が“押し返し始めていた”。



◆ キラ・メリーナ VS 純血騎士団下位騎士50名


「おらぁ!! まとめてかかれよテメェらァ!!!」


メリーナの拳が地面を叩くと轟音とともに地割れが走り、数名の騎士が吹き飛んだ。


「メリーナさん、こっちにも来てる! 僕が捌くから!!」


キラの両腕から無数のナイフが生成される。


「《千刃生成ミリアド・ナイフ》――!」


銀閃が雨のように降り、襲いかかる騎士たちの武器を次々と弾き飛ばす。


その隙に、メリーナが拳を一閃。


ドゴォッ!!!


騎士ひとりが宙を舞う。


「くはっ! いいじゃん、キラ! 私の筋トレの成果、見せつける時だね!」


「はいはい、暴れすぎて味方の方に飛ばさないでね……」


しかし、その目は笑っていなかった。


彼らは本気ではない。


“様子見” でこの強さ。


純血騎士団たちは焦り始めていた。


「ば、化け物どもが……!」


「囲め! 一気に仕留めるぞ!」


四方八方から迫る騎士たち。


しかしキラは静かに笑った。


「……本当に仲間を傷つけてきた人たちなんだよね」


その瞬間――キラの生成するナイフの硬度が跳ね上がる。


影のように黒く、鋼鉄をも砕く“殺意の刃”。


「僕、怒ってるんですよ……?」


ぞくり、と空気が震えた。


メリーナもまた笑う。


「ようやくエンジンかかってきたねぇ……!」


均衡は崩れつつあった。



◆ 高位騎士カルロ VS シェリー


「……貴様が毒の魔女か」


「ふふ、そうねぇ。あなたは何の騎士かしら?」


銀髪を揺らす美女に、カルロは鼻で笑った。


「純血騎士団・高位騎士カルロ。地属性の加護を受けし、『絶対防御』の異名を持つ者だ」


「まあ……素敵」


シェリーは艶やかに微笑む。


だがその目は冷たい。


「けど――」


右手から緑の霧を浮かべる。


「防御ばかりしていたら、すぐに壊れちゃうわよ?」


カルロの足元の地面が隆起し、シェリーの足を絡め取る。


土牢のように閉じ込める地術。


「ふん、小細工など通じん」


シェリーはクツ、と笑う。


「小細工ねぇ……」


次の瞬間――


地牢が内側から膨れ上がり、紫の毒霧が一気に噴き出した。


「なっ……!」


「毒、ちゃんと染み込ませておいたもの」


カルロは慌てて地壁を作り毒霧を払う。


シェリーはひらりと抜け出していた。


「あなた、強いわね。……ふふ、嬉しくなってきたわ」


「やはり噂に違わぬ猛毒使い……!」


互角。


だが、シェリーにはまだ“切り札”がひとつも出ていない。





塔前にひしめく戦いの熱気が、まるで巨大な渦を巻いていた。


ガラルは風を纏いながら戦況を一瞥し、歯を食いしばる。


「エミリア、集中しろ! ここからが本番だ!」


「うんっ!!」


メリーナが拳を鳴らし、キラは狂気の笑みを深める。


シェリーは毒霧を優雅にまとい、カルロは警戒を強めた。


塔の中心からはルークスの笑い声が響き渡る。



そして――


戦場の空気が一瞬だけ揺れる。


マランとルークスが、互いに一歩ずつ距離を詰めた。


“戦場全体が息を呑む。”




戦線多すぎですね。

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