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この世界を壊します〜魔王に転生したので配下を揃えて国作りをします〜  作者: JUJU


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34/50

戦端、裂ける大地

第34話です。

宜しくお願いします。

――塔の目前。

大地を裂くようなルークスの咆哮が、ついに戦端を開いた。


「……さぁ、始めようか。地獄の門を開けてやるよ、“劣等種族”どもッ!!」


背後で巨大な魔導砲がチャージ音を響かせ、周囲の空気が震えた。

人族の兵たちの怒号、魔力のうねり、そして塔から漂う不気味な鼓動――

すべてが“総力戦”の幕開けを告げていた。


マランは静かに歩を進め、ルークスと真正面で対峙する。


「マラン様……!」


アークレイドが一歩踏み出そうとするが、マランは手で制した。


「アークレイド。お前はあっちだ。

 ――キメラ3体の殲滅、任せた。」


アークレイドの瞳が静かに揺れ、やがて深い決意が宿る。


「……御意。」


その言葉を合図に、7つの戦場が同時に動き始めた。




● 第一戦場:魔導砲兵100名 vs ガラル・エミリア・精霊女王直属騎士団



塔周辺には、魔導砲を構えた人族衛兵がずらりと並んでいた。

空気に魔力が満ち、光線の奔流がいつでも撃ち出される。


ガラルが風の結界を張りながら言う。


「エミリア! 決して前に出すぎるな!

 魔導砲は一撃で致命傷だ!」


「わ、分かってるよ兄さんっ……あっ!」


バシュッ! という軽い音と共に、エミリアの足元の地面が沈み――


「うわっ!? え、また罠……!? なんで私だけ!?」


「……お前は本当に……どうして毎回……!」


ガラルが額を押さえながら必死に風で引き寄せ、落下を防ぐ。


精霊騎士団が一斉に剣を抜いた。


「ガラル隊長! 援護いたします!」


「撃てッ!!」


衛兵が叫んだ瞬間――

100発の魔導光線が一斉に放たれた。


ガラルが叫ぶ。


「《風盾陣ウォール・オブ・ゲイル》!!」


暴風の盾が三重に展開し、光線を反射し始める。


エミリアも必死に魔力を練り、


「《風加速ブリーズ・ランス》!!」


高速の風槍が、魔導砲の陣形へ突き刺さる。


光と風が交差し、第一戦場は激しい魔力戦の幕を開けた。




● 第二戦場:純血騎士団下位50名 vs キラ・メリーナ




「へぇ……50人かぁ。丁度いい運動だね♪」

キラが軽く笑いながら無数のナイフを指先に出現させる。


メリーナは拳を握り、露骨に嬉しそうだ。


「アタシはもっと来いよって感じだけどなぁ!

 じゃあ、いっちょぶちのめすかッ!!」


「胸を揺らしながら突っ込んでくるな!!」

「うっせぇ! 気にしてねぇ!!」


純血騎士たちが陣形を組み、殺気が飛び交う。


「行くよ、メリーナ!」


「任せろ!!」


2人の突撃と共に、第二戦場は爆発した。




● 第三戦場:高位騎士カルロ vs シェリー




カルロは黒い甲冑をまとい、青白い魔力を纏っていた。


「ほう……毒持ちの魔族か。

 俺は耐性が高いぞ?」


シェリーは妖艶に微笑む。


「ふふ……耐性がある“程度”で安心していいのかしら?」


「試してみるといい」


「言われなくても♥」


蛇のようにうねる毒針が地を這い、カルロの足元へ迫る。

彼は地を踏み鳴らし、衝撃波で毒を吹き飛ばした。


「小手調べだ。来い、魔族。」


「望むところよ♥」


第三戦場も火花を散らす。




● 第四戦場:高位騎士メリッサ vs ザナド




メリッサは長い赤髪を揺らし、双剣を構えていた。


「あなた、影使いね。噂に聞く実力……見せてもらうわ。」


ザナドは無言で鞭を揺らし、冷静に構える。


「……死に急ぐなよ。」


「言うじゃない。」


金属音と影の軋みが重なり、両者が瞬時に飛び出した。




● 第五戦場:高位騎士トニー vs マニア




筋肉の塊のような人族の男――トニー。


「おまえ、弱そうだなァ? 子供かよ?」


マニアの目が吊り上がる。


「……フェローを、殺した種族に言われたくない……!」


トニーが笑う。


「あぁ〜、カレン様が1体しつこいのが居たって言ってたなぁ。アイツのことかなー? 良かったなぁ〜!カレン様が直々に殺したなんて名誉な事だぞぉ〜!」


怒りが弾け、マニアの足元の影が揺らぐ。


「……絶対に許さない!」


二人の拳が衝突し、地面が割れた。




● 第六戦場:完成形キメラ3体 vs アークレイド




――ボゥッ……。


異様な魔力を纏った影から、3体のキメラが姿を現す。


獅子の頭を持つ巨躯。

翼を持つ蛇の巨体。

鋼鉄の脚を持つ蜘蛛の異形。


いずれも前回の“未完成体”とは比べ物にならない迫力だった。


アークレイドは静かに呟く。


「……研究が、進んでいる……。」


3体が同時咆哮。


アークレイドは一歩、前へ出た。


「――ならばこちらも進まなければならない。」


彼の周囲に、異空間の揺らぎが広がる。


「《次元領域ディメンション・フィールド》 起動。」


六戦場が同時に激突する中、

アークレイドの戦いも始まった。




● 第七戦場:ルークス vs マラン




ルークスが舌打ちをしながら笑った。


「おいおい……部下どもが必死に戦ってんのに、

 テメェは余裕の顔だなぁ、“魔王”?」


マランは静かに一歩踏み出す。


「言っただろ。

 塔に頼らないと俺たちに勝てないのは――

 お前たちだ。」


「……いい度胸だなァ?」


ルークスの周囲に凶悪な魔力が集まり始める。


「マラン殿、行かれるのですか!」


ガラルの声が背後から聞こえるが、マランは振り返らない。


「ここは俺がやる。他は任せる。」


全戦場が動き出し、

塔周辺は熱と魔力が渦巻く“戦争”の様相となった。


ルークスの顔から笑顔が消える。


「劣等種族の王が……調子に乗るなよ。」


「――お前を倒し、塔を壊す。」


「なら……死ねッ!!」


二人が同時に跳んだ瞬間――

塔を揺らすほどの衝撃が走った。


久々にいつもよりも少しボリューミーな文字数になりましたので、ゆっくり読んで頂いたら幸いです。

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