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俺のファム・ファタール

作者:

ファム・ファタール:人を狂わせる魔性な女。

赤ん坊の頃から俺の隣には幼馴染みのツツジがいた。

俺、ソウの母親とツツジの母親も幼馴染みだったらしい。だからか家族同士仲がよく、良く一緒に遊んで、ツツジは泣き虫だったから俺が良く泣き止ませて…だから勝手に思っていたんだ。俺とツツジは永遠にずっと一緒だと。


中学になった頃ツツジは色んな男から告白されるようになっていた。

ツツジはモデル顔負けの顔とスタイルを持っていた。だから俺はツツジを狙う男共から出来る限りツツジの傍にいて守っていた。


それでも明らかに隠し撮りされたであろう写真が入っている手紙が机の中に入っていたり、ツツジにフラれた腹いせかストーカーとなった男に付きまとわれたりする度ツツジは泣いていて俺は抱き締めながら慰めていた。


「いつもごめんねソウ。私をいつも守ってくれて…こうして慰めてくれて…」


ツツジが俺の腕の中で泣きながらそう呟いた。


「何言ってるんだよ。俺達幼馴染みだろ?これくらい当然だ。」


俺は優しい声でそう言った。今、この瞬間がチャンスなんじゃないか?お前の事が好きだと告白するのは今がチャンスなんじゃないか?

だが、俺の腕で怖さで肩を震わせ涙を流しているツツジにこれを言うのは卑怯な気がしたから結局言えなかった。


中学を卒業して高校に入ってもツツジに回りにはツツジに盲目的な恋慕を抱いている男共が変わらずにいた。

高校でも怯えているツツジを慰め、手を繋ぎ家に帰る。その繰り返しだった。俺は相変わらずツツジに好きだと告白する事が出来なかった。


そしてお互い社会人になり一人暮らしを始めたから昔みたいに常に傍にいるということは出来なくなっていたが、たまに電話したりメールでやり取りをしていたりしていた。

最初の内はツツジの声が暗かったが、段々と声が明るくなり楽しそうに話すようになっていた。そんなある日ツツジから電話で言われた。


「あのね、私来年に同じ会社の人と結婚するの!それを昔から助けてくれたソウに一番最初に教えたかったの!」


それからの事は覚えていない。気づくと次の日になっていて朝御飯を食べていた。昨日ツツジから告げられた一言が未だに実感を持てなかった。

だが、ツツジの結婚式が近づくに連れ俺の心は荒れ果てていき自暴自棄にもなっていた。

俺の方がずっと好きだったのに!俺がずっと傍にいて守っていたのになんでパッと出の男なんかにツツジが!

パリン!!ガラスが割れる音がして音の発信元を見てみるとそれは俺とツツジの学生時代の写真が収まっていた写真立てだった。ガラスが割れた拍子でか写真もボロボロになっていて…


「あああぁぁぁぁぁぁぁ!」


俺は叫びながら泣いた。喉が壊れるのかと思うくらい泣き叫んだ。ここでやっと受け入れることができた。俺の初恋は終わったんだと。


そして結婚式当日。純白のウェディングドレスに着て、旦那となる男の隣で笑っているツツジは俺が今までみたどんな笑顔よりも綺麗だった。


「幸せになれよ、ツツジ」


これは幼馴染みという立場に胡座をかいて何かしら理由をつけ告白も出来なかった馬鹿な男からの願いであり自分に対する怒りの言葉だった。


空を見上げると泣きたくなるほどどこまでもすみ渡り綺麗な青空だった。

ということで失恋エンドを書いてみました。

ちなみに主人公のソウはチューリップの別名の鬱金草(ウッコンソウ)からとっており、ツツジはそのまま花のツツジからとっています。ネーミングセンスがないのは自覚しております…

ちなみに黄色いチューリップをイメージしており黄色いチューリップの花言葉は実のならぬ恋。

ツツジの花言葉は愛の喜びです。

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― 新着の感想 ―
どうせだめなら言っておけばよかったよねぇ……
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