縮図【短編小説】
短編のため割愛
運動神経がゼロの彼にとって
体育の授業はろくなことがない
今日の3時間目は体育の授業がある
彼は、2時間目の国語の授業を受けながら考えていた
中学2年生の彼は
1年の時体育の成績が常に2だった
筆記がなければ確実に1だっただろう
ちなみに小学校の頃は6年間「△もっと頑張りましょう」だった
2時間目終了のチャイムが鳴った
しかし、授業は続いている
この先生は余裕で授業延長をする
きっと誰も授業を聞いてはいないのに
2分して授業が終わった
体育の前の授業延長が1番困る
なにしろ10分の休みの間に着替えて
体育館もしくはグラウンドに整列していなければならないからだ
男子は教室で
女子は体育館の専用の更衣室で
体操服に着替える
廊下側にカーテンはない
男子の着替えに対する扱いは適当なものだ
そんなことを考えながら着替え終わると
授業開始2分前になっていた
走ってグラウンドに向かった
なんとかチャイムの前に整列できた
整列が遅れたときはかなり面倒だ
先週自分ではなかったが
遅れた奴がいた
そうなると責任は連帯責任となる
時間内に準備をするのは社会の基本だ
真ん中の学年は気が緩んでいる
先生が決まり文句を言った後
クラス全員が気を引き締めてとか
遅れたやつが悪いのに
間に合った人まで悪いような感じになる
これが日本の社会の縮図のようなものだろう