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汚い部屋  作者:
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体が痛い。同じ場所に同じような体勢でずっと居たというだけで疲れがある。汗も汚れも溜まっていると思う。お風呂に入って、布団の上でちゃんとした睡眠をとって、そうしたら私はまた動き出せると思う。いつまでも停滞してはいけないと思えるようになっていると思う。それでは何もかも駄目になってしまうだけだと、そういったマイナス思考にだけ追い詰められてしまうような、そんな弱い人間ではなく、何事にも立ち向かえるようなそんな強い気持ちを持ち合わせた人間になっているような、そういう心持ちを取り戻せている。眠ることだ。朝だろうと夜だろうと、眠ること。唯一私が頼りにできるもの。いつか不意に、不意に訪れてほしいそれは、目が開かなくなる瞬間にも気づかなくなるように眠りを繰り返すこと。意識が立ち上がらなくなるとき、その直前まで私は眠っている。きっと、眠りから醒めないままでいる。そして何事もなく、何事もなかったように、この部屋から出て行く。眠りの外にはなにもない。私同様、何もないまま出ていくことになる。

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