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077.恐怖の晩餐会

 

 どうも、オークです。


 ついさっきまでレイラさんに抱きしめられて気絶していたオークです。


 なぜかあの変態王女様の晩餐会に招かれてレイラさん、ビアンカさんの二人と共に晩餐会に来たはいいのですが……。


「すみません。ビアンカさん」

「何でしょうか? 変質者」

「僕は変質者じゃありませんよ!」


 今は腰布一枚じゃなくて、ちゃんとした服(借り物)を着ているじゃないですか! なんでそんなことを言うんですか!


「じゃあ、悪徳貴族」

「そ、それはドレスコードに引っ掛かって、慌てて僕の体型に合うスーツを借りただけですよ! どうして腰布で参加しちゃダメなんですか!」

「いや、逆にどうして王女様主催の晩餐会に腰布一枚で出席するんですか?」

「だって、オークだから」

「きもっ!」


 もう悲しいですよ。オークの身の丈に合わせて腰布でいたら変質者と言われ、ちゃんとした服装をしたら、悪徳貴族と言われてしまう。ほんと、オークって嫌だ!


「二人とも仲良くていいな」


 突然、僕とビアンカさんの間に割り込むようにレイラさんが入ってきました。


「別に仲良くしているわけじゃありませんよ! 僕はこの晩餐会がおかしいと思って彼女に聞いたんですよ!」

「どこがおかしいんだ? 普通の立食パーティーではないか。まぁ、参加者のほとんどが近衛騎士だがな」


 まぁ、それはそれでおかしいとは思いますがね。いくら、急ごしらえの晩餐会だったとしても、参加者のほとんどが騎士って……。いやいや、そこじゃないですよ!


「その料理ですよ! なんでオーク肉しかないんですか!」


 そうです! ここにはオークのお肉しかないんです! オークの丸焼きに、ローストビーフもどきのオーク肉を焼いたやつ、オークのソーセージ、さらにはオークの脳味噌まで並べられてあります。


 まさか、オーク一頭の解体ショーでもやっていたのですか! あぁ、考えただけでなんだか吐き気がします。


「えっ? オーク殿はオーク肉を食べないのか?」

「逆にあなたは人間を食べたいのですか?」

「いや、どう考えてもまずいだろ」

「僕もそれと同じですよ! だから、文句を言っているんですよ!」

「あぁ、それはな「これはわらわのコレクションの一頭を余すことなく食べる会じゃ」

「ピギャーー!」


 あなたはオークの目を潰して喜ぶ変態さんじゃないですか! あなたが急にパーティを開くって言って無理矢理参加させられたときから怪しいと思っていたんですよ! これは罰ゲームかなんかですか!


「基本、肉食のオーク肉は臭いが、聖水などでしっかり洗うと極上の肉になるのじゃ。特に可愛がっていたオークを食べるのはもう堪らんわ」


 そう言って、彼女は番号が書かれていた札がピアスのようについているオークの耳を見せてきました。まさか、これは……。


「この番号は僕の目を先日、潰そうとしたオークのものじゃないですか!」


 数字はあんまり覚えていないのですが、たぶん、そんな数字でした! 絶対にそうですよ!


 すると、王女様は目を丸くしました。


「覚えておったのか」

「そりゃ、人の目を潰そうとしてきたんだから、覚えていますよ!」

「しかし、それは当然のことじゃ。なぜなら、わらわの命令通りに働かなかったのじゃ。肉になって当然じゃろ」

「命をもって償えってひどいじゃないですか!」

「分かっておらぬのか。この国ではオークは肉になって当然なのじゃ。パンが食べられなければ、オークを食べなさいというからなぁ」

「そんなことわざあってたまるか! って、レイラさんはどうしてパクパク食べられるんですか!」


 それ、オークの目玉じゃないですか! マグロでもないのに、なんで食べちゃうんですか!


「えっ?」

「だって、考えても見てくださいよ。あなたはオークが好きなんですよね」

「あぁ、愛しているが……。それがどうしたんだ?」


 どうして平然とわたしは悪くないという顔ができるんでしょうか? 僕には彼女が恐ろしく見えてしょうがありません。


「なのに、どうして食べられるんですか!」

「それは決まっているだろ? オークが美味しいのが悪いのだ!」

「一番聞きたくなかった理由が聞こえてきた!」

「安心しろ。オーク殿は食べない。むしろ、別の意味で食べてしまいたいのだが……」

「露骨なアプローチはやめてください!」


 あと、涎はたらすな! 騎士様たちに笑われていますよ!


「まぁ、とにかく楽しむことじゃ」


 どうして僕の肩に手を置いて、同情の目を向けるんですか! そもそも、あなたの晩餐会の方が怖いですよ!


「楽しめませんよ。そもそも、ここにはパンが一つもないんですか!」

「分かっておらぬな。これはあくまでオーク一頭を余すことなく食べてあげる集いじゃ。せめて肉本来の味だけで食べてあげなければ、手向にもならぬわ。だから、当然、飲み物は水じゃ。まぁ、飲みたければ、オークの血も用意しておるが……」

「あんたもあんたでひどいわ!」

「オークはただの肉じゃ。食っても誰も文句は言わん」

「ひどい! 差別だ! 僕は人間だ!」


 すると、突然、乱暴に扉が開かれた音がしました。


「なぜここにオークがいるのじゃ!」


 なんでここにネタキャラがいるんですか!


次回も明後日に投稿します。

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