097.引き延ばされていた審判がようやく……
忙しかったため、一昨日の更新ができませんでした。
どうも、オークです。
突然、緑色の怪しいガスが独房の中に入ってきて、意識を失っていました。
目が覚めると、目の前にトランプの王様がいました。
僕は夢でも見ているのでしょうか?
これまで僕は独房で一人さみしい思いをしていました。
なのに、目の前にはトランプのKの王様が座っているんですよ。なぜか「なんで両腕折れちゃってんの?」「まさか、あいつオークの腕食ったの?」とか訳の分からないこと言ってますが、どうしてでしょうか? 不思議ですね。
まぁ、夢くらい面白おかしいものでいいよね。うん。それが一番だよ。よし、笑おう。
「なに、笑っておるのだ! 王の御前じゃぞ!」
眼鏡をかけたいかにも宰相みたいなおじいさんが文句を言っていますね。
これは夢なんだから、そこはトランプでそろえなくちゃ。ジョーカーもちゃんと用意してね。
おっと! いきなり、剣が飛んできました。あともう少しで死ぬところだったじゃないですか! まぁ、夢だから覚めるところだったのでしょ……。
「えーっと、どうしてピンク色のツインテール女騎士がここに居るんですか? ここは僕の夢の世界ですよ。精神衛生上害にしかならないので、シッシ」
「お前、両腕折って頭まで壊れてしまったのか? ここは夢じゃないぞ?」
「そんなわけないでしょうが!」
「じゃあ、その体にじっくり叩き込んでやろうか?」
「結構です」
ほら、死にたくないので。できることなら、宣告されてから死にたいものです。急に死ぬのは嫌ですよ。
「生憎、わたしもここに居たくはなかったのだが、そこのバカ王子と結婚させられるくらいなら、花街に行くのは我慢する!」
「えっ! あんた、あの父親から生まれた奇跡のイケメンを袖にしちゃうんですか!」
「余の顔がそんなにおかしいのか! どこからどう見ても美しい顔立ちではないか!」
えっ? 本当にそう思っていたの? ちょっとまずいよ。誰か言ってあげなよ。確かに髭は美しいけれど、それ以外は微妙だって。
「おい! 誰か話せ!」
「そんなことより早く判決を言ってくれ。一刻も早くオーク殿との楽しい毎日を過ごしたいのだ」
うわっ! レイラさんも居たんですか! まったく気づきませんでした!
「わたしもこんな男臭い場所には居たくはない」
それはひどいんじゃないですか? いくら何でも、ここに居る男たちに失礼ですよ。
「そんなひどいことは言わないでくれ、愛しのププ「おい、今、何を言おうとした」い、いえ、何も言ってませんよ」
ツインテール女騎士の名前ってそんなにひどい名前なのでしょうか? いつも、ププで止まるからとっても気になるんですけど!
「まったく、この国の女騎士は色々とおかしすぎる。腕は立つのに、どうしてこれほどまで頭がおかしいのじゃ?」
「そんなことより早く言え。花街に行きたい」
「あまり急かすな。余もまだ判決文をもらっておらぬのだ」
えっ? 書けていないのに、判決を下そうとしていたの?! なんか怖いんですけど!
「じゃあ、わたしが書いてやろうか?」
「お前に書かせたら、とんでもないことになるわ! この国の汚点になる!」
「陛下」
「おお。ようやく書けたか」
「他国との折衝に難航しましたが、何とかまとまりました」
ちょっと待ってください。たかが一匹のオークのためにどうして他国との折衝が必要なんですか! オークの生存は国際問題になっているのですか!
「さて、判決を述べ「どうせ、無罪なんでしょ」んなわけあるか!」
そうだったんだ。こんなに引き延ばすものだから、てっきり無罪になるものだと思っていたけれど、やっぱり、認められなかったんだね。残念。残念。最後の晩餐が緑色のガスなのは悔しいところですが、良くも悪くもいい人生でした。
「おい、今、何と言った? オーク殿が無罪ではない? それはおかしいじゃないか? 昨日は無罪にするって言っていたじゃないか」
えっ! どうして、王様の胸ぐら掴んであれこれ言っているの!? あなたは王に指図できる立場にいるのですか!
「お主、余を何だと思っておるのじゃ?」
「ゴミ」
「今すぐこの女を殺せ! 誰か殺すのじゃ!」
「アハハハハハハハ」
「なぜ笑うのじゃ! 近衛騎士!」
「だって、あの人を殺せるなんて魔王しかいないでしょ? あんな化け物誰が傷をつけられるんですか?」
「オーク殿はわたしを傷つけてもいいのだぞ?」
「ひーっ!」
ちょっと、その微笑は怖いです。ほら、人を取って食おうとしているその顔! とっても不気味で気持ち悪いです。
「いい加減、話を前に進めてもよいか?」
「おい、愚王! オー「問題ありません。話を前にすすめてください」
ビアンカさん。そこの変態女騎士Lを止めていただきありがとうございます。お礼に僕が開く予定の宴にご招待しましょう。
「勿論、こやつを無罪にするのは問題がある。何しろ、勇者を吹き飛ばしたからのう」
「分かってるなら、さっさと殺してしまえばいいのに」
ツインテール女騎士さんはどうしてそんなに惨いことを躊躇なく言えるのでしょうかね! 他人事だからですか? それとも、僕が男だからですか!?
「それができたら余も苦労しておらぬ」
まぁ、ここに恐ろしい化け物さんがいますからね。今にも、王様の首を狙おうかとナイフを磨いていますよ。
「そこでじゃ! 条件を用意した!」
「まさか、この人と結婚させるとか言わないでしょうね?!」
「それは言わんわ! 女騎士とオークが結婚するのを王が認めたという事実が残れば後々とんでもないことになる」
「で、その条件は何だ? わたしも聞いていないぞ?」
「ふふっ。よくぞ聞いてくれたな」
「いや、早く言えよ」
「お主、余が王であることをわかっていっておるのか?!」
「お前はオークの良さを分からぬ愚かな王だ」
「分かってたまるか!」
「王よ。早く言ってください。さもなくば、この人、暴れますよ」
「そ、そうじゃな。では、言おう」
ようやくですか。ほんと、ここまで来るのに長かったよ。どうして、オーク一匹の裁判にこれほどの時間をかけるんでしょうかね。
「女騎士レイラとそのオーク、お主らに魔王討伐を命ず」
はぁ?
次回は明日更新します。




