第七十五章・地獄のコロシアム
悠が切れて、ホーリー&ダークネスをしている頃、Bグループの会場では一人の少女の独壇場であっさりと(二人の)決勝進出者が決まっていた。
*
「痛てぇ、何だこれ…」
「ウソだろ…」
俺は驚愕の光景を見ていた。
「私とルイさん以外はダウン。これで決勝進出ですね♪」
『決勝進出者!ルイとマリエス!』
司会者はそう言っているが、そんなことを言ってる状況じゃない。
ここにいる屈強な男たちは開始一秒で少女――マリエスの魔法にやれれた。
そのマリエスの魔法は、
「ストマケーク♪」
(俺と自分以外を特定した)全員に対する範囲魔法「ストマケーク」。
その効果は腹痛だ。
その魔法の力に(俺とマリエス以外の)全員が腹痛になって、担架で運ばれていった。
*
俺は悠を待つため、控え室には戻らないが、その前にマリエスに問いただした。
「さっきの魔法で、俺ごと倒せたんじゃないのか?なぜやらなかった?」
マリエスはニコッとした顔で振り返り、
「あの場で倒したら、面白くないじゃないですか。それに決勝戦に残るのは二人だけ。自分が残れたのに「倒してほしい」みたいに言うのは止めたほうがいいですよ」
そう言って、控え室に戻っていく。
「あいつは強敵かもしれない」
俺は気を引き締めることにした。




