第六十九章・新学期の始まり
今年の夏休みは(合宿中を入れても)たくさんのラノベが読めた気がする。
「緋○のアリア」「キ○の旅」「学○キノ」。
部活は午前中、土日はなし。
夏休み中にやっている戦隊やライダーが見れなかったのは痛いが、それ以外は何の問題もなし。
夏休みの宿題は午後にラノベを読んでから夜にやったので、全部仕上がった!
そんな俺は制服に着替え、堂々と学校へ向かう。
*
それから数日後、あっさりモチベーションは下がった。
初日にある夏休み明けテストや実力テストは良かった。
だが終わった後の部活、もうすぐ来る中間テスト、何も変わらない日常、俺はみるみるうちにやる気を失くし、(昼休みに)俺はナメクジのようにつっぷつした。
「意味が分からん。この日常はなんなんだ…」
そんな俺を飛鳥がゴミ虫を見るような目で見る。
「学生にとってそれが本分ですよ。今さら何言ってるんですか…」
後ろにいる涙は、
「なら、昼メシ食べたらスポーツでもやるか。お前が好きな少年アニメでやってるサッカーとか」
と俺が嫌いなスポーツを勧めてくる。
「絶対嫌」
俺はアニメの少年を見るのが好きなのであって、別にスポーツが好きなわけじゃない。それに小学生~高一までスポーツにはトラウマしかない。
スタンプラリーがなけりゃ誰が体育なんかやるか!
俺は純粋にそう思う。
そんな俺の思考など知らず飛鳥は、
「そんな二人に朗報です。この大会に出てみませんか?」
その紙を俺たちに渡す。
それを俺は(小声で)読む。
「なになに。『ドラグナル王国主催コロシアム出場者募集中!優勝賞金は百万円!若い人歓迎!』か、面白そうだな!」
その紙に(俺としても)珍しく興奮する。
そんな俺を尻目に涙が目聡く見つける。
「こんな所に小さい文字で何か書いてあるな。えぇと、『この大会は現在若い人の出場が不足しております。その理由は若い人が傷つくのを恐れ、出場したがらないのが原因です。そのため今年は昨年にはなかった賞金を用意しました。なので若い方、出場してください!どうかお願いします!!』って書いてあるな」
「「……」」
俺と涙は同時に沈黙した。
「そこは気にしないであげてください…」
飛鳥も小言でそう言った。




