第五十七章・『デザーテッド・シー』
海を泳ぐ涙とフレア、水をかけあう飛鳥とリン、砂遊びをするスイリュウ(?)とドルとフウ。
俺はそんな三つのシチュエーションを見ながら、ビーチパラソルの下で体育座りをしていた。
「泳がないのかい」
俺の隣にボスが座り、そんなことを聞く。
「逆に聞きますが、ボスは泳がないんですか?」
「泳がないよ僕は。泳ぎ飽きたしね」
ボスの見た目を見ると忘れてしまうが、ボスは百歳を超えている。その間にいくつもの海を見たし、泳いだのだろう。
「一つ聞きますが、この海はなんて名前なんですか?」
ボスは少し悲しい顔をして、
「『さびれた海』。それがこの海の名前さ」
「『デザーテッド・シー』?シーは海のことでしょうけど、デザーテッドは?」
ボスは嬉しい顔をして、
「なら質問。デザートは日本語で何?」
それは簡単だ。ド○クエ4に出てきたからな!
「答えは砂漠です!」
俺は自信をもって言う。
「ならデザーテッドは?」
「砂漠だった?」
「違う。さびれただよ、悠くん」
「それってテストに出ます?」
「出ないんじゃないかな」
俺はふとあるアニメのことを思い出したので、問題として出してみる。
「あるアニメで出た必殺技で『ラストリゾート』と言う必殺技があります。さて日本語の意味は何でしょう?」
ボスは少し考えて、
「ラストは「最後の」って意味だと思うけど、リゾートは…あのリゾート?」
「ブッブッー。はい時間切れ!」
俺は手でバツのマークを作る。
「分かんなかったなぁー。答えを教えて」
ボスは(キラキラした目で)俺の顔を間近に見る。
俺はそれにドキドキしながら、「こ、答えは「最後の手段」です」としどろもどろに言ってしまう。
「そうか。そうなんだ!」
ボスはその答えを聞くと、嬉しそうに(三人が遊んでいる砂遊びの場所へ)トコトコと歩いていってしまう。
俺はこの問題でボスに一本取ったわけだが、実はボスは知ってたのではないかと思う。知っててはぐらかしたのだろう、たぶん。
*
ちなみにあるアニメとはイナ○レ(俺の略称)のこと。
今放送されているのは「イナズマ○レブン オリオンの刻印」である。




