第四十七章・負けた契約者たちは?
「はぁ…」
俺は珍しく――『マザーパレス』のデッキで――ため息をついていた。
「どうしたの?フレア」
そこにリンが現れる。
「いや負けたのはいいんだけどさ。あんな負け方したのが悔しくて…」
俺は昨日の負け方を気にしているのだ。俺には出来ない奇策で勝つあの戦い方に…。
「人生生きていれば、色々あるよ」
リンは何かあったのか悟ったようなことを言うが、俺が聞きたいのはそう言うことじゃない。
「というかスイリュウは?」
いつもならばリンのそばにいたりするのだが…。
「スイリュウなら荷物の整理してる」
「えっ!?」
俺、聞いてないんだけど!?
「私たちは三人で行ったのにあっさり負けちゃったから、テロス様に追放されちゃうの。その前にここを出ようと思ってね」
リンはあっさり言うが、追放されたということは俺たちは明日から路頭に迷うということである。どうやって生きていけば…。契約者の俺たちだけじゃなく、契たまの二人のこともある。
そのことを考えているのか分からないが、「また風呂掃除のバイトでもやりましょ♪」と満面の笑顔で笑う。
(リンの笑顔、久しぶりに見たな)
俺はそんな状況じゃないのに、リンに見惚れていた。
*
(こいつ、リンに見惚れてやがるな)
俺はその状況を影から見ていた。
「ピギー?」(何してるの?)
ドゴンはそう聞くが、こいつにいっても分からないだろう。
(お膳立てはしてやらなきゃな)
俺はニヤリと笑う。




