第二十四章・明日に思いをはせて…
洞窟から帰ってきた二人に聞くと、新たな竜はまだ現れてないらしい。
俺がケガをしたこともあり、今日は全員解散することになった。
*
(はぁ、今日は疲れた)
(そうだな)
(いや、アヴィスは何もしてないでしょう)
(まぁ、そうだがな)
俺はアヴィスと呼んでいる。それは本人が頼んだからだ。
湯船に浸かっている俺の心に話しかけてくるものが一人(?)。
それは神器「バルト」の中にいるアヴィスだ。
あの後、俺はこの神器をボスからもらうことになった。アヴィスが近くにいれば、『モードチェンジ』『フォームチェンジ』が使えるらしい。
(どんな力なんだろう。明日が楽しみだな)
明日に思いをはせながら、俺は風呂場から出る。
俺は(お気に入りである)紺のジャージを着て浴室の扉を開けると、時が止まっていた。
なぜそれが分かったのかと言うと、浴室の隣に姉の部屋があるからだ。
なので、見えるのだが、姉がテレビを見ながら、止まっていた。
(なんだ、これ?)
普段から二次元にふれている俺でさえ、この異常さは理解できない。
だが、アヴィスは知っているのか、口(?)を閉ざしたまま何も喋らない。
そんななか、プルルー、プルルーと音が鳴る。
家に固定されている電話――家電がなった音だ。
俺は(今時の若者には珍しく)スマートフォンを持っていないので、これだけしか遠距離で通話できるものがない。
後はちょっと遠い公衆電話とか。
その間にも電話は鳴り続けている。
俺はその電話をとった。




