第二十三章・『孤高の悪魔王』アヴィス
『彼の説得、よろしく』
そう軽く頼まれた俺だが、
(真面目にどうすれば…)
どう説得すればいいか、よく分からない。
(一体で三千の悪魔を屠る悪魔か…)
絶対に危険な予感しかしない。
そんなことを、俺は自室(もはや確定)になっているギルドの自分の部屋で、悶々と考え込んでいた。
『おい…』
するとどこからともなく、声が聞こえてくる。
『少年よ。何を考えている』
一瞬、自分の声かと思ったが、俺――自分のこと少年とか言わないし。
『少年は答えられないことを考えているのか』
答えられないこと。それならいっぱいあるけど…。
『例えば、ベッドの下に隠してあるビー―』
「ストーップ!」
それ以上は言わせるか!絶対に!!
『なら何を考えているんだ、少年』
その張本人のことだよ!とは口に出して、言えない。
「だから、その――」
俺はふと思いつく。
「自分より強い友達と、どうやったら仲良くなれるかなぁって」
『それは喧嘩の話か?』
そうじゃなくて。てか、喧嘩なんて一度もしたことないし。
「それは、えぇと――」
うまい言葉が思いつかない。
『なら誠心誠意伝えてみればいい』
「え?」
『それなら相手にも伝わるだろう』
それなら――
「俺たちに力を貸してください!」
なぜか謝る格好になったが、俺は何で誰もいない場所で謝っているんだ?
『分かった』
「早ッ」
『少年が協力を自分から申し込むことなど、昔は無かったからな』
そういうと、アヴィスはクククと笑う。
なんだかよく分からないが、力を貸してくれるらしい。




