第十四章・飛鳥と涙の人気
昼休みももうすぐ終わるので、俺は涙とは別に――涙はトイレに行った――教室へと戻った。
俺は自分の席に座ると、飛鳥が気になったので、右斜め後ろにある飛鳥の席を確認する。
そこには飛鳥はおらず、――お花を摘みに行ったのだろう――そこにはクラスの女子たちが、俺をチラチラと見ながら、何かを話している。
(何だろう?)
普段なら、そんなことは気にしないはずなのに、今日は妙に気になる。
(やっぱり、涙が「トライアングル」の一員ってのを隠してたのが、ショックだったのかな)
涙と知り合ったのは、中学一年の時で、知り合ってからまだ3年しか経っていない。けれど、親友と思っている相手に隠し事をされていたのは、少しツライ。
(俺が『孤独の破壊者』って呼ばれていたことも知ってるのかな)
飛鳥によると、俺がそう呼ばれていたのは、中学生の時らしい。
つまり、知ってて黙っていたということだ。
(まぁ、それよりも…)
考えながらも、しっかりと聞いていた悠は、女子たちの話の内容を纏める。
曰く、
・転校生の柊飛鳥は元カノで、村木悠は滝沢涙と付き合っているがために、転校初日に、飛鳥を振った。
・そのうえで、涙を(俺が)毒牙にかけた
の二つである。
(なんでやねん!)
俺はその話もとい噂に、(心の中で)ツッコミを入れる。
(なぜ俺が涙を毒牙にかけねばならん!というか、俺が好きなのは二次元の少年なの!!)
その心の声をどれだけ口に出せたら気が楽か、と思う、今日この頃である。




