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孤独の破壊者  作者: 天魔時男
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第十二章・滝沢涙

 教室。


 俺はいつも通り、手前の扉から教室へ入る。

 席が前にあるので、手前の扉からのほうが近いのだ。


 「おはよう、悠」

 そんな俺に朝の挨拶をしてくれる少年が一人。


 「おはよう、(るい)

 俺の後ろの席に座っている親友――滝沢涙その人だ。


 (今日も元気だな、涙は)

 一時間目の授業の準備をしながら、何気なくそう思う。


 中学生からの付き合いだが、俺は涙が落ち込んでいるところを見たことがない。

 そんなことをボッーと考えていると、後ろからトントンと肩を叩かれる。


 「一つ質問があるんだけどさ」

 「ん?何?」


 涙が俺に質問するのは珍しい。周りの目があるのか、小声で話してくる。


 「ボスさんには会えた?」

 (?!)

 なぜそれを、と言いそうになり、慌てて口を(ふさ)ぐ。


 そんな俺を見て、涙は少し笑う。


 「動揺するってことは会えたんだな」


 涙はそれで話は終わりと言うかのように、一時間目の準備を始める。

 

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