表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

1938:チオリ

僕の生まれた時代は、ひどい時代だった。

のどかな町なんてものは無く男女問わず戦場へと駆り立てられ、老若問わず殺される。そんな地獄のような戦争をしていた。


僕がウタガワと名乗る女と出会ってしまったのは僕が死にかけて戦場から逃げる途中のことだった。

血で染めたような白衣を纏い、ゆるくひとつにまとめた赤い髪が酷く印象的だ。

彼女を形容するとしたら赤。そんな女だった。


ウタガワは僕に「死にたいか?」そう尋ねた。

僕は彼女に「嫌だ」そう返した。


するとウタガワは手に持った杖で、魔法使いが魔法陣を書くように宙を斬り始めた。

数瞬遅れて僕の身体が焼かれるように熱くなり、そのままそこで記憶は切れた。


次に目が覚めたとき、戦争の影も見えない世界に俺はいた。

ここはどこだ、戦争はどうなった、僕はどうなった。

何も思い出せない。ただ、私が死ねなくなっていたことだけは何故か理解していた。


赤い女……ウタガワを探して全て吐かせる。

それが今の、「久賀千織」の生きる目的だ。


人鬼:クガ チオリ


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ