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黄昏の日常  作者: 灯些季
77/89

76.学園の外

SIDE浩二

今日から柾美の家に行くことになった。

かなり楽しみだ。


柾美の私服姿は可愛い。

言うと嫌がるから言わねぇけど。


ニヤつきそうになるのをこらえながらロビーまで降りるとアイツらがいやがった。


紫苑の総長と剣道の奴に柾美が俺の事言ったのは驚いた。

確かに噂に尾ひれついてるから誤解はあるだろうが、面倒だから訂正しねぇ。

優しい、か。

柾美と正樹ぐらいじゃねぇか?

2人とも気に入ってるからな。


柾美は天然だから深い意味はねぇと思うけど、

剣道の奴は誤解してるだろ。

紫苑の総長は気付いてるけど利用する気だな。


そう、天然……

なのは解ってるけど嬉しい。

なんて喜んでたら兄貴が来るだと!?

しかも祭の日かよ!

面白くねぇ!!


なんて考えてたら柾美が気にしてる。


柾美の中で俺って存在は大きくなってるんだな。


これからの事の話したら一緒にいて欲しいとか


期待していいのか?


将来どうなるかわからねぇけど柾美には将来ってヤツが決まってる。


お前が望むなら今後も一緒にいたい。


実家の手伝いするように言われるだろうけどそんな気はねぇ。


バスが来たか。

乗ってるのは俺たちだけだな。

着くまで少し時間掛かるし用がねぇからあまり行かないけど電車の通ってる街に久々に来たな。


女共がこっち見てやがるけど無視。


「あのさ、家の最寄り駅に着くの昼ぐらいになりそうだ。」


だいたい一時間くらい掛かるのか。


「俺、友達いなかったから同級生連れて行くの初めてなんだ。すげぇ楽しみ。」


嬉しそうな柾美を見てるとこっちまで嬉しくなる。


「俺も楽しみだ」


学園の外だから自重してるけどすげぇ抱きしめてぇ。


電車の中で柾美が家の事を話してくれてる。

俺は相づちをうつだけ。


5人家族か。

家は民家から少し離れた所にあるらしい。

当主である父親はともかく、他は普通の家族なんだな。

爺さんが畑作ってて、母親はスーパーでパートしてて、弟は普通の中学生か。


特殊なのは父親と柾美だけなのか。


「あ、ちょっと待って」


携帯にメールが来たらしい。

ため息?


「あのさ、爺ちゃんが駅に車で迎えに来てくれるよ。あぁ……爺ちゃんかぁ………」

「どうした?」

「来てくれるだけありがたいけどさぁ……後で解るよ。」


何だ?

爺さんの運転すごいのか?

スピード狂とか?

俺は構わねぇけどな。


SIDE浩二 終わり

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