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黄昏の日常  作者: 灯些季
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7.同室者

鍵を開けようと学生証を出すと、扉が勢いよく外側に開かれた。


あっぶねぇ〜〜っ

少しよけるの遅かったらぶつかってたじゃん!

同室者ぁぁぁっっ!


「いい加減にしろっ!」

「俺は君の為に!」

「頼んでないよ!だいたい君が相談に来たから聞いたのに目的違うじゃん!!」


俺は無視か。

何があったか知らないけど終わりそうにないな。


「すみませんっ!ここの部屋の者ですけど!嫌がってるみたいだからやめませんか!?」

「「え?」」


第三者から口出しされるとこんな間抜けヅラになるんだ。


「そっそうだよ!周りに迷惑だから帰って!!」


こっちのクセっ毛のある方が同室者なんだ。


追い出された男はほっといたほうがよさそうだな。


俺は部屋に入り、扉を閉める。


「ごめんね。驚かせちゃったみたいだね。」

「うん。大丈夫なのか?」


俺より小柄だな。

クリッとした目にパーマとは少し違うクセのある髪。

俺が言うのも悪い気がするけど美少女だ。

うん。


「ありがとう。助かったよ。」

「いいよ。玄関に居られたら俺入れないし。」

「僕、調理部に入ってるけどさ、調理の事で今すぐ相談したいって部の人が来たんだ。部屋に入った途端に告白されて断ったら強引な流れになりそうだったんだ。」

「そこに俺が来たってワケか。」


なるほど。

可愛いって大変なんだな。

あぁ……昔そういう風に見られてたから他人ごとに思えないかも。


「そういえば同室者の、田島君だっけ?」

「うん、今日からよろしく。田島柾美だよ。」

「僕は月村正樹つきむらまさきだよ。よろしく。」


さっきは驚いたけど仲良くやっていけそうかも。

「正樹って呼んでいい?」

「うん。じゃあ柾美って呼ぶね。」


どうやら出入り口の正面はリビングらしい。

両サイドはそれぞれの部屋かな。


「リビングとキッチンとお風呂とトイレは共同スペースかな。」


ざっと見たけど結構快適に生活できそうかも。



「ねっ編入試験で学年トップ抜いたって本当!?」

「そうなのか?」


叔父さんてその辺の事はさっぱり言わなかったぞ?

「すごいよっっ」


そんなにキラキラした顔で俺を見るな。

可愛いじゃないか。


「俺よくわからないから学校の事とかあとで教えてくれない?その、家庭の事情で急に知り合いのコネのあるここに入ることになったんだ。」


「へーそうなんだ。お昼作るからご飯のときに色々話すね。」


俺が自室に入ると荷物は到着していた。


衣類や日用品は大丈夫みたいだけど専門用具、ああ御札とか忘れてないよな?

あ、大丈夫だ。


そういえばさっき作るって?


ドアを再び開けるとちょうどノックしようとしてたのかな?拳を上げてる正樹がいた。


「あのさ、何か食べたい物はある?」

「それだけど正樹作るの?」

「うん。得意だよ。」

そうだ、さっき調理部って言ってたじゃん。


「そうだなぁ…なんでも大丈夫だよ。」

「良かった!じゃあオムライス作るね!」

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