表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄昏の日常  作者: 灯些季
56/89

55.説明

リビングに戻ると、正樹と成次が保と雑談しているらしい。


調理終わったのか。


「あ、じゃあ俺たち戻るからな。」

「柾美ちゃん頑張ってね〜〜」

「何をだよ?」


成次、その辺はツッコミ入れないで欲しかった。


「何って成次の作ったポテトサラダに変な物入ってないかだよ〜」

「さっき食べたくせにあるわけないだろっ」


賑やかな2名が出ていったおかげでヤケに静かに感じるな。


「2人とも座って、食べようよっ」

「ああ」

「あのさっ食べたら話しがあるんだっっ」


落ち着け俺。


「う、うん。」


浩二に肩に力入れすぎって言われたよ。


「正樹、話しだけどさ……」


俺と浩二はテーブルを挟んで正樹と向かいあっている。


「俺、隠してる事があるんだ……」

「うん」


真剣な顔を向けてくれてる。

この顔が恐怖に変わったら……

でもっこのままずっと隠したままは嫌だ。


「俺たち夜の校舎に入ってるんだ。」

「え?」

「話し飛ばすな。」

「あ、ごめん。あのさ、俺先月にここに来たじゃん?実はワケがあるんだ。」


陰陽の家系で修行に来てること、

叔父さんが理事長ってこと、

ついでに夕方の6時以降に校舎に入ってはいけない理由、

浩二に協力してもらってること、

全部話せてた。


「……というワケなんだけど、正樹?」

怖いくらい反応がない?

話しが長くて寝てしまってるとか、

ドストライクに中二病過ぎてドン引きだったらどうしよう。


「おい、聞いてたか?」


浩二の呼びかけに頷いたってことは聞いてたんだな。


「え、えぇ―…と……」


やっと言葉が口から出せた返事かな。

そうだよな………


現実として有り得ない話しだもんな。

それに、正樹は霊感なさそうだし。


俺は椅子から立ち上がって後ろに下がる。


これを見れば作り話しじゃないって信じて貰えるだろ。


「柾美」


浩二が鋭い目を向けてきた。


やっぱりなにやろうとしてるかわかるよな?


身体の前に光の束を出して形を作っていく。


「にっ日本刀っっ!?」

「そう。これが俺の武器で体内に常にあるんだ。自分の意志で出したり消したり出来る。

これで信じてもらえたかな?」

「う……うん」


戸惑ってるな。

やっぱり怖い……よな。


俺が刀をしまっても正樹は驚いた顔で俺を見たまま動かない。


「あのさっっ俺今日は浩二のとこ泊まるからっ!じゃっ明日なっ!」


浩二をほぼ強制的に立たせて部屋から出る。


ドアを閉める音がやけに大きく聞こえた気がする。


「いいのか?」

「うん。驚かせたし、きっと怖がらせたんだ。一緒にいない方がいいかなぁって。ごめんな、いきなり。」

「別にいい。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ