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黄昏の日常  作者: 灯些季
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53.内緒話し

部屋に着くとさっそく正樹は料理を始めた。


「月村っその、何か手伝えないか?」

「へっ?」

「成次手伝うの!?めっずらしぃーー!」


シャツの袖を捲り上げてやる気満々じゃないか?


「いいけど材料5人分は買ってないよ?だから「俺と保は作ったら帰る」


あれ?

俺と正樹と保と成次……

あと1人は?


「正樹ちゃん?誰かくるの?」


浩二、はないな。

修行とか陰陽活動あるし、俺に何も言ってきてないし。


「浩二君だよ。用事済んだらご飯食べに来てくれる約束なんだ。」


はいっ!?


「お前っっあいつと付き合ってるのかよ!?」


せ、成次!?

正樹につかみかかってる!?


「違うっ違うからっっ!成次落ち着けって!そんなの柾美ちゃんが許すハズないじゃん!!」

「なんで俺を引き出すんだよっあっっでも本当にそんなんじゃないから!」


慌てて引き剥がしにいったらあっさり離れた。


「本当なんだな?」


正樹あまり首を縦に振ると目回るぞ?


「じゃあ人参の皮剥くからな。」

「う、うん。」


今さっきの態度嘘?

普通に会話してきてるってマイペースだな。


2人が調理に専念しだしたから

俺と保はとりあえず椅子に座ったけどキッチンに目がいってしまう。



「保?」


シャッター音がヤケに響いた気がする。


「だってさぁ〜あの2人が仲良くしてるなんて久々だから撮っておこうと思ってさぁ〜」


確かに珍しいよな。


「浩二……来るんだ。俺が声掛けても断ったくせに……」

「へぇ〜…やきもち?」

「そんなじゃない!」


でもっ相棒の俺に何も言ってくれないのは酷くないか?


「教室で顔合わせても軽く挨拶交わすくらいだし、あまり携帯にかけても迷惑だからメール送っても素っ気ない返事だよ?冷たくない?」


なんで吹き出す!?


「彼氏に相手されなくてモヤモヤしてる子みたいじゃない?」

「彼氏じゃないから!」

「だってさぁ〜あー腹筋崩壊っっ」


そこまで笑う事ないじゃん。


「人で面白がるなよっ」

「そんなに気にしてるくせに相棒って言い張るんだ?」


しゃべるか笑うかどっちかにすればいいのに。


「それで、保はもう俺に聞く事はない?」

「んー…だいたい聞いたからなぁ。

あっあと一つっ浩二ちゃんとキスした?」

「なっっ!」


陰陽活動と関係ないじゃん!


キスって……3回くらいされたじゃん……

うわぁぁ……


「赤くなってるって事はあるんだ。」

「へぇーーっいつ!?」

「なんでお前らが食いつくんだっ!」


正樹も成次も調理はどうしたっ!?


「だって面白そうな事聞こえてきたからなぁ?」

「うんっ浩二君てセフレと関係は持ってもキスはした事ないんだよ。」

「えっマジで?」


だって最初から……

それじゃあ俺が特別って言ってるみたいじゃ…………

いや、ないな。


「あれは事故。そんなんじゃないよ。」


いつだって本当に好意があったワケじゃないし。

そっそれにっ好意があるからって簡単にするものじゃないだろっ!


「柾美ちゃ~ん?帰っておいで?意識飛ばさないでよ~」

「飛んでない!それよりっこういう話し成次が笑顔って珍しいなっ!」

「あれ?そうだね。[柾美にそんなことするなんて!]って怒らないね?」


俺と正樹の言葉で固まってないか?成次?


保は苦笑いだし?


「浩二ちゃんと仲良しって珍しいんだよな?あーー僕柾美ちゃんに授業でわからなかった所教えてもらうから~」


保が数学の教科書を取り出すと2人ともキッチンに戻って行った。


保?なんでため息?


「どうしたの?」

「そうそうここだけどさぁ~」

「ボケ通すなよ。強制的に会話終わらせたじゃないか。」

「柾美ちゃんだって。ん―…いいか。どうせバレるだろうし。」

成次の事だしどうでもいいって身内にシビアなんだ。


これ内緒だよ、と言ってからボソボソと話しだした。


「あの2人仲良かったって言ったじゃん?実は成次ってそのときから正樹ちゃんの事好きなんだよねぇ。」


好きって、現在進行中なのか。


「ケンカするほど仲が良いっていうけど、

あの2人の言い争いはそんなレベルじゃなさそうだけど?」

「えっとねぇ……ちょっとした事があったんだよねぇ。でも成次はいつも正樹ちゃんの事気にしてるよ。」

「もしかして正樹の周りの人ばかりと付き合ってたのって、そういう事?」

「うん、ついでに今柾美ちゃんがアプローチされてるからね。」


そうだ。

抱きついてきたりベタベタしてきてたな。


でも…それは本気で好きじゃないって事だし。


「すぐに別れちゃうんじゃないのか?」

「そうそう。成次ってバカだよねぇ~」


振り回される方はたまったもんじゃない。

それに、付き合うって事は成次の事好きだからだろ?


「でさぁここの所解らないから教えてよ?」

「へっ?数学解らないって本気だったの?」


流れ変える為だと思ってたけど!?


「だってっっ柾美ちゃん主席じゃん!頭いいじゃんっ教えてっっ」

「別にいいけど?」


一つと言わずにここもここもと聞いてきた。


もうすぐテストだもんな。

勉強はじめなきゃ。


次回の更新は未定です。また余裕が出来たらします。すみません。

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