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黄昏の日常  作者: 灯些季
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4.結界陣

俺は叔父さんの後について校舎内を歩く。


「結界陣の事だけどな、時々歪みが出来る事があるんだ。」

「親父から出て来る魔物はほどほどの強さ程度って聞いたけど?」


メチャクチャ強かったらどうしよう。


「見習いの修行には丁度良いレベルだから大丈夫だ。夕方の6時あたりから日付が変わるまで歪み易い」

「生徒や先生は大丈夫なの?」

「ああ。6時前には全員校舎から出てもらうから問題ない。」


そういえば……校舎から少し離れた所に部活棟とか第二職員室とかあったな。


「それに魔物は出られないように校舎に細工してあるから大丈夫さっ」


またどや顔。

あ―…でも凄いや。


「ただ…このごろ備品が壊される事増えたからな。」


今は人に被害なくてもヤバい気がするなぁ。


「そこでお前が必要になって来たんだ。別に毎日何かあるわけじゃないぞ。だからもし魔物が出たら連絡するから、普通に生活してて欲しい。」


結界陣は一階の北の端にある物置部屋の奥に密かに作られた隠し扉の奥の地下にあるらしい。


なんか…説明ややこしいな。


「やけに静かだね」

「ああ今日は創立記念日だからな。」


そうかそれで……あれ?


「生徒会長居たけど?」


まさかフラグ立てるだけの為に呼んだとか言わないよな?

それはあんまりだ。


「生徒会は生徒たちを生活しやすくする為に色々とやることがあるんだ。」

「じゃあ結構遅くまで残ってたりするの?まずくない?」

「生徒会室は泊まれるように完備してある。あそこだけは魔物が入れないように強力に結界張ってあるのさ。」


そういうこと平然と言うとか叔父さん凄いよ。


「でもさ、遅い時間に寮に帰ることもあるんじゃない?」

「少しの魔物なら追い払う御守りを持たせてあるから大丈夫だ。」

「じゃ、生徒会の人は魔物出る事知ってるんだ。」

「いや、知らないぞ」


生徒会というのは頭良くて美形しかいないから

いろんな人に狙われ易いから

それを避ける願掛けっていう理由で持たせてるって……


「説得力あるような、ないような…いやないなそれ。」


魔物や霊は普通の人は見えない、触ることも出来ない。

霊感が強い人には見えてしまうけどね。


もちろん俺は見えるし触れる。

じゃないと陰陽師としてやってけないもんな。


「ねえ、少し変わった校則のことはみんなにどう説明してるの?」


[夕方の6時までに校舎から必ず出る!](特例は除く)


「オバケが出てイタズラするって伝えてあるのさ。」

「そんなバカ丸出しの理由!?」


えっ通用してる!?


ちなみに、5時から風紀委員が校舎内を巡回して誰もいないこと確認してから外から鍵閉めるらしいけど……


「幽霊の田中君と川本君バイトで雇って夕方に時々脅かしてもらってるからな。」

「へぇ~…バイト君様々だね。」



結界陣は見たとこと今は問題なさそうだな。

霊とか魔物もいなそうだし。


「じゃあ時々出て来るかもしれない奴を俺が倒せば良いんだよね?」

「いや、倒すのではない。この石に封印するんだ。」


水色の五角形の宝石みたいだなぁ。


「これが袋一杯になったら持ってきなさい。こことは繋がってない異界に私が返そう。」

「なんで倒しちゃダメなんだ?」

「協定の決まりでな。色々ややこしいんだ。」

「色々って?」

「お前はまだ知らなくていい。一人前になったらお父さんから聞きなさい。」


子供扱いされた。

まあいいや。厄介事に関わるのは好きじゃないし。


「うん。そうする。じゃあ寮に行くよ。」

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