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黄昏の日常  作者: 灯些季
30/89

30.心の準備

そんな平穏な日々を送っていく事で、俺はすっかり忘れていた。


まだどの部活に入るか決まってないんだよなぁ…


学年首位の特権で部活に入らずに勉強に専念ていう手段もあるらしいけどさぁ

なんかそれも面白くない気はするし……


なんて考えながらも図書室に行こうとしてた放課後、

廊下がざわめいてきた。


ちなみにここの図書室は本が豊富で読書部というものもあるんだ。


そこならあまり支障なさそうかもしれない。


あれ、俺の携帯が鳴ってる?


「柾美!居るか!?」


携帯かけてる本人が来たよ?


「祐司バカだね~。携帯かけるか声かけるかどっちかにしなよ。」

毒舌、じゃなくて園田先輩と武田先輩!?


「あの、どうしました?」


武田先輩なんでがっかりしてるの?


「俺と手合わせの約束は覚えてるか?」

「はい?」


後で聞いたけどさ、武田先輩て全国大会二位なんだよな。

そんなスゴい人と約束なんて

…………………し……た……じゃんかぁぁっっ!


「すすすっすみませんっっ!キレイに忘れてましたぁぁっっ!!」

「やっぱり。祐司、連絡しなかった君が悪いからね。

田島君ここに慣れるまで大変なんだから先輩がフォローしなくてどうするの?」



うわ、園田先輩の説教続きそう!


「本当にすみませんっっ!俺が悪いんですっ」

「謝らなくていい。部活はもう入ったのか?」

「いえ、まだ決めてないです。」

「ならこれからどうだ?」

「はい?」


それはつまり、、、まっまって心の準備がっっ!


「いいんじゃねぇの」

「浩二っお前が決めるなっ!」


睨みつけたらグッと引き寄せられた!


「厄介事は早く片付けねぇと後が面倒だぜ?」

「まぁ……」


確かに延ばしてどうにかなるわけじゃないし、

失礼だよな。


「わかりました。いいですよ。」


て、なんで眉間にシワ寄せてるんだろう?


「彼とはずいぶん仲良いんだな」

「あー…友達ですよ。」


浩二って見た目不良だし仲良さそうってよく思わないのかな?



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