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黄昏の日常  作者: 灯些季
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2.生徒会長

そんなわけで受験勉強してせっかく入った高校を辞め、新しい学校の山門さんもん学園の校門前にいます。



すげー立派ですけどぉ……学校だよな?


親父から聞いてはいたけど本当に金持ちの学校なんだ……


学生証をセキュリティーの機械に通すと門が開くとかなんかスゲー。


通り抜けて歩いてるとしっかりしてそうな人来たな。

制服着てるってことは高校生だよな?

モデルみたいにカッコイイ。


「君が転校生の田島柾美たじままさみ君かな?」

「はい。」

「俺はこの学園の高等部の生徒会長の上原総一うえはらそういちです。よろしく。」

「よろしくお願いします。」

優しそうな人だなぁ。


ちなみに、この学校は数十メートル先にもう一つ同じ用な門があってそこは中等部なんだ。


高い壁で隔てられてるし、寮も別々だから関わる事はないけどな。


で、その中等部の生徒たちは普通はそのまま高等部に来る。

つまり、、、途中から入ってきた俺は注目の的なんだろうな。


「6月に入ってくるなんて珍しいね。」

「ですよねぇ。家庭の都合です。」


間違ってはいないぞ。

見習いのうちは陰陽師の事は黙ってろって親から言われてるし、

頭おかしい奴だなんて思われたくない。


「そういえば田島君は理事長の親戚だっけ?」

「そうですよ。だからどうってワケじゃないですよね?」


質問に質問で返すのもいかがだなんて思わないで欲しいな。

変に特別扱いされても困るし。


「ああ、特別扱いはイヤみたいだね。大丈夫。知ってるのは生徒会だけだよ。」


その時俺の目の前にドーム?


「あっあれ!なんですか

?」


少し離れた所に高級そうなホテル!?


「あのドームは体育館で、ホテルみたいなのは寮だよ。リゾート地に来たわけじゃないからね。」


生徒会長って超能力者!?

俺の考えまるわかり!


「デカすぎません?」

「三年間の全寮制だからあれくらい当然だよ。」

「マジですか!!」


叔父さんとんでもねーもん作ったよね。


そんなこと考えてたらくっくっと笑い声。


「…あの、笑いかみ殺してるとこすみません。バレバレですよ。」

「君面白いね!」


それって褒め……られてはいないよな?


「笑い過ぎじゃないですか~?」


驚き過ぎてたとは思うけど。


「せーとかいちょー!」

「総一でいいよ。」

「は?でも……」


いくらなんでも知り合って間もない、しかも年上を呼び捨てはないよな?


「あ…じゃあ、上原先輩。」

「名前の呼び捨てがいいけど?」


カッコよくなった!?

なにそのフェロモンのムダ使い!


「じゃっ総一先輩でイイですよね!」

「君って意外と強引なんだ。そういうの嫌いじゃないよ。」


だからムダ使いだってばっ!

イケメンは何してもカッコイイとかずるい。



「理事長室に行くんだったね。こっちだよ。」


先輩、俺の手引かなくても迷子になりませんよ?


まあ、せっかく案内してくれるからここは好意に甘えておこう。



そんなわけで

俺は総一先輩に案内されて理事長室の前にたどり着いた。


「じゃあまたね」

「はい。ありがとうございます。」


この扉の向こうに叔父さんがいるんだ。

いつ以来だっけ。



***


SIDE総一


理事長からの依頼で転校生を迎えに行った。

生徒会の仕事の息抜き程度のつもりだった。


転校生を一目見て虜になってしまったみたいだ。

艶のある黒髪は丁寧に切りそろえられ、表情がよくわかる。


ピアス等をつけてない形の良い耳

吸い込まれてしまうかと思わせる瞳。

なのにあどけなさがどこか残る顔。


可愛い。

間違いなく上玉だ。


少しの事で驚いてよく変わる表情。


いつもそんなことしないのに気がついたら声を出して思いきり笑ってたんだ。

久々じゃないか?


今までいなかったタイプだね。

柾美……か。


さあ、これからどうしようか?


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