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Ep9;ギルド登録

 今回は色々と主人公の情報をちまちま。

 前回の魔術に関する事や、称号とかに関する事です。

 

 では、お楽しみください(*^^)v

「なぁ、あのなんて言ってた?」

『ありがとう、勇者様』

『と言っておったぞ、あるじ

「……そうだよなぁ」


 貰い物である緋色の外套を纏う俺、昼神ヒルガミアキラは、王宮内の与えられた部屋で大いに困っていた。

 何を隠そう、先刻の盗賊に襲われていた少女の件だ。


「なぁリン、サラ。俺どうしよう」


 俺は冷や汗を流しながら俺の両肩の精霊二人に問う。

 リン、とはいつぞやの指輪の精霊だ。理由は簡単。指輪リングのリンだ。さんざん悩んどいてその程度か。って思うかもしれないが、これにはもう一つ意味がある。

 四等身でも、凛としたたたずまい。まぁ、同じようなもんだ。


 これを聞いた時の本人の感想は『ありがとうございます! リン、ですね。心に刻みつけます』だった。

 四等身でも、美少女の笑顔は様になると思う。


 サラ、って言うのは赤い外套に住んでいるって言ってた火精霊サラマンダーだ。これも、俺の想像に反してかなりの美少女だった(四等身だけど)。

 名前の事は言わずもがな……、誰か、俺にネーミングセンスを下さい。

 サラマンダーと聞いて火トカゲを想像するのは、きっと俺だけでは無い筈だ。


 そんな事を言ったら、『主はわれらに偏見が有るようじゃの。吾らにも性別は有るし、社会もある。今は基本的には人間が中心な社会であるしの、この姿が基本じゃ』なんて事を言われてしまった。

 良く分からなかったが、そう言う物なんだってことにして置く。


 彼女達とは、命名による契約。と言うモノを結んだ事になっている。

 リンとは、今までは仮契約、と呼ばれる一方的な契約だったのだが、今回完全な魔力回線パスが繋がったと言う事で、色々と魔術の知識が俺の中に流れてきた。ついでに言うと、サラからもだ。

 彼女達には得意分野があるようだ。

 リンは空間操作系。ゲートとかの魔術。

 サラは火焔攻撃系。代表は火球ファイヤーボールと呼ばれる火の弾丸を任意の方向に飛ばす魔術だ。


 それと俺の能力を組み合わせる事で、移動後の隙を生まない『黒円焔門ファイヤーゲート』と言う戦闘中に使用可能なゲートを編み出したり、空間操作系の結界バリア発火ファイヤの魔術を組み合わせた物など、色々と組み合わせてみたりしてみた。

 とか、まぁそれは今の問題とは関係無い。


 問題は、彼女が俺の事を‘勇者’と呼んだ事だ。俺のここでの使命は‘魔王と勇者’に関与する事。となると、俺自身が勇者になってしまったら意味がないのではないか。

 そう思って談義を始めたのだった。


「はぁぁぁああ……!! どうすっかなぁぁあああ……!!」

『まぁ、主に対しての勇者の一言は、一人の娘が行っただけじゃ。その程度で勇者の称号が手に入る筈もなかろうて……』

『うんうん、そうですよアキラさん。サラの言う通りです。称号なんて、多くの人間が呼ばなければ成りえませんよ』


 走る頭痛を堪える為に眉間を抑える俺の、真剣な言葉を、サラリと流すサラとリン。

 お前ら真剣に考えてよ! そうしないと俺一生身寄りが無いままなんだよ!


『そう言われても、主が勇者になっていないか調べる方法のぅ……。あっ、ギルドが有るではないか、リン』

『そう言えばそうですね……!! サラ』


 彼女達は、俺と契約をしたおかげか、俺から発せられる強い意志は察知できるらしい。なんと厄介な。


「はぁ? ギルド? 何それ……」

『それはじゃのぅ─────』


 俺の疑問に、サラが説明を始める。

 ギルドとは、それ即ち仕事受付委員会。まぁ、前の世界で言う所のハローワークみたいなモノです。とはリンの言。サラが色々言ってくれたが、こっちの方が俺には解り易いのでこう解釈する。

 そしてギルドには、入会するとギルドカードと言う魔術で作るプロフィールを書いたカードが貰えるのだと言う。


 それには自身の能力値をABCと±で表したモノと、その人を呼ぶ敬称もしくは役職名、または神が与えた使命である称号ジョブと言う項目、そしてその人物が持つ魔術や特殊な能力を表す能力スキルと言う項目が有るのだそうだ。


 サラはともかく、何でリンがそんな物知っているのだろう。そう思った俺は本人に聞いてみた。

 すると『精霊には精霊の社会が有るんですよ』と言う吃驚ビックリな発言が返ってきた。精霊の社会って、どんなんだろう。面白そうだよな。


 いつか、俺が行けるか聞いてみるか。なんて考えつつ、一言。


「よし。そこに行こう」

『なっ、そんな突然な……!!』

『サラ、それは言っても聞かない気がします』 


 そうじゃったな。と諦めるサラ。失礼な、思ったら即行動はいい事だろ。




 所変わって、ここはアルタイル王国首都エルキオンに有るギルドの中。

 俺はいつぞやの赤い外套。その両肩には定位置だとでも言うかのように、精霊二人がふんぞり返っている。

 其処には筋骨隆々の戦士や、あやしさムンムンの黒装束、白銀の鎧を身につけた騎士もどき。ありとあらゆるコスプ、じゃない。称号ジョブの人たちが揃っている。たまにいるバニーさんとかが、いい! とってもいい! 今度精霊二人に『『嫌』』……、解ってるさ。そんなの夢物語だってことくらい。


「用意が出来ました。どうぞこれを」


 受付の女性から、渡される縦7センチ、横5センチ程度のカード。これがギルドカードか。

 俺は未だこの世界の文字は読めないため、記入するモノとかはサラにまかせた。

 数時間して、その情報を書き込んみ。


 そして、渡されたカードには俺の情報が書かれている。




 カードランク:D

 名前:アキラ=ヒルガミ

 年齢:16

 性別:♂(雄)

 属性:混沌カオス


 戦闘技能


 体力/D-  魔力/C++  敏捷/B-  耐久/D-

 攻撃/E+  防御/D+  魔攻/B+ 魔防/D-


 称号ジョブ:「オッドアイの異那人わたりびと」『破滅の神代カミシロ』「冒険者(初級)」


 能力スキル:「獄焔」「空間操作魔術(初級)」「火焔攻撃魔術(初級)」




 一通り俺のギルドカードを読み終えて、再び1点を見つめるサラ。

 サラは顔をヒクつかせる。

 どうした?! 何か悪い事書いて有ったか?!


「で? 勇者って書いてある?」


 左肩に居るサラに聞く。それはとても重要な事だ。


『いや、それは無い。それは無いのじゃが……。これは、他の者には見せん方がいいのぅ』


 良かった。勇者にはなって無いらしい。


「ん? 何で他の人には見せちゃいけねぇの?」

『主は、妖しすぎるのじゃ』


 俺の疑問への、サラの答えはこうだった。

 本来ギルドカードのランクと言うのは、最低ランクであるFから始まるのに対して昨日の盗賊退治の功績で、初心の冒険者なのにランクDになっている事。

 戦闘技能に関しては、普通の成人男性の平均が基本的に全部Eなのに対して変に偏った所が強い点。

 極め付けは称号の欄の『破滅の神代カミシロ』だ。何だ『破滅の神代カミシロ』って。アレか? 神様から言付かっている使命のあれか? いやでもこんな凶悪な……


「そうだな。うん。見せない方がいいかもな……」

『そうですね。これは……』


 三人とも、頬に嫌な汗を流すのであった。






 その日の、サラ達の言う所の精霊社会。


「「サラ~、お前面白い奴と契約したなぁ~。今度オレにも会わせろよォ~」」

「面白いって言うか、変じゃの。 会って見るのは良いが、自力で何とかせい。のぅ、リン」

「えっ、何で私に振るんですか!? コメントしようがないですよ……!」


「「ブー、ブー」」


 そこでは、どこか気の抜けた会話が繰り広げられているのでした。








 感想、待ってまーす。

 では、またの機会に。ノシ

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