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光と愛を知らない世界で  作者: 猫又 マロ


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卒業試験

初任務に向けてそれぞれの思いが動き出す。


ルドの暴走事件もすぎさり、相変わらずノワールはルドに勝つために毎日、決闘だと騒ぎ立てるが一度も勝てないまま、訓練所の学校を卒業する日が近づいていた。シュプリは、留学する形で訓練学校を辞めたことに、ルドは謝る機会を逃したことを悔いていた。


「卒業するまで、2ヶ月。それまでに試験がある。それにクリア出来れば訓練生として卒業となる。初任務のチームを今から名前を呼ぶ。呼ばれたら生徒は席を移動するんだぞ」


ハント先生が、次々に名前を呼ぶとクラスのみんなが移動し始めていた。


「よし、最後に残った班はルド、ノワール、リラン、隣のクラスからマレンを派遣することにした」


「先生!ルドと同じチームは反対です!マレンはいいけど、こいつと初任務なんか絶対に嫌です!」


「なら、オッターに直接文句を言うんだな」


ハント先生が、出席帳を閉じると教室を後にした。ノワールはブツブツと文句を垂れながら、席を移動してきた。


「ルド!お前と同じグループとか、ごめんだが仕方ないから我慢してやる!絶対下手な真似するなよな!」


鼻をフンッとノワールが鳴らすとルドが、ノワールに笑顔を向けた。


「うん。ノワールが危なくなったら、俺が助けに行くね」


ノワールに笑顔見せる姿に、クレンが思わず吹き出して笑ってると、隣のクラスからマレンが教室の中に入ってきた。


「相変わらず馬鹿同士が、じゃれても気持ち悪いだけよ」


ノワールが、マレンの為に椅子と机を運んでいた。椅子に座ってルドたちの顔を見つめた。


「2ヶ月間の試験は、人間の国での調査に入るわ。私は、一度だけ師匠と、人間の国で密偵として入ったことがあるの。気を引き締めてやらないと、死ぬわよ」


マレンの言葉に、ルドたちが押し黙る。見た目は人と変わらない姿がいつ人間にその正体がバレでもすれば、捕まり人体実験として囚われることも、授業で習って、リランの手伝いで学んでいたルドは、真剣な顔で答えた。


「誰一人死なせない。俺が、絶対に皆を守る」


ルドの言葉にノワールが椅子から立ち上がると前に出て話をした。


「お、俺だってマレンを守るからな」


そうして、人間の国へ入る準備が進んでいた夜に、ルドはマレンを中庭に呼び出した。


「ルド何?話って」


「うん。マレンに話したいことがあってさ」


ルドがベンチに座り前かがみで、話を始めた。最初にマレンに世話になったこと、何度も背中を押してくれたこと、仲間として頼りになっていたことなどをルドは、マレンに話した。


「だからさ…マレン」


ルドが隣を向いてマレンの顔を見つめた。手を握るルドに顔が赤くなるマレンの心臓がうるさく聞こえていた。


( 何?急に真剣な顔で────……)


マレンが俯きそうになってると、ルドが口を開いた。


「マレン、絶対に死なないって、約束して欲しい」


マレンは、拍子を抜かれてポカンとルドを見つめていた。ため息を大きく吐き出した。


「死ぬか死なないかなんて、誰にも分からないの。その為に学校の授業で習ったり、訓練所で鍛錬もしてきたでしょ?でも、それでも生きて帰る保証はないの」


「それでも絶対に死なないで欲しい。俺が、マレンを守る。もちろんクレンもノワールもだ」


ギュッと手首を掴むルドの手をマレンが離すと、ベンチから立ち上がりルドに背中を見せて話した。


「そんなヤワな私じゃないわ。話がそれだけなら、体が冷えるから先に帰るわ」


中庭に強い風が吹き荒れると、マレンが小さな声で呟いた。


『生きて帰れたら、ルドに────……』


「マレン?」


「おやすみルド。明後日からよろしくね」


マレンが部屋へ戻って行く姿をルドが見ていたのだった。そして潜入当日の明け方、広場に生徒たちが集まっていた。オッターが咳払いをすると、列に並んだ生徒たちが、整列しオッターを見ている。


「よし。今から潜入を開始する。最終確認だ────……」


オッターが初任務の指示を各班に伝え、何かあった時ようの連絡笛と、魔道具に入った伝書鳩を各班のリーダーに手渡していった。


「ルド!前に」


オッターが最後にルドを呼ぶとルドがオッターの前で、足を揃え手を胸に当ててオッターを見つめた。


「リーダーとしての心得と、責任も大事だか一番大事なことはなんだ?」


「────…冷静さを忘れず、チームワークを大切にし、安全に任務を遂行し、必ず皆で帰って来ること」


「そうだな。一番危なかっかしいお前がリーダーになるとは思わなかったが、2年間の成長を見て、最後に託したいものがある」


オッターがルドに差し出したのは、ボロボロの皮の鞘だった。ルドが剣を見つめているとオッターが口を開いた。


「これは、レインの形見だ。お前がいつか任務に出る時に渡そうと思っていた」


ルドがオッターを見つめて話を聞いていた。


「これを、ルドに渡す。レインがお前の力となるだろう」


ルドは、気づいたら涙が一筋流れ落ちていた。オッターがルドの頭をくしゃくしゃと撫でると、ルドが服の袖で涙を拭くと、手渡された剣の鞘を握って受け取った。


「ルド、行ってこい。そして、生きて帰って来るんだぞ」


「はい!行ってきます師匠!」


それぞれの任務に、みんなが散り散りに移動を開始したのだった。


描写の表現不足、誤字脱字、漢字変換ミスなどまだまだございますが、生暖かい気持ちで読んでもらえると嬉しいです。


読書の皆様に作者からのお願いごとです。


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