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膝枕って寝心地がいいのはなぜだろうか?

ご報告です。

ジャンルをコメディーからファンタジーへと変更しました。

どうやら私にコメディーは向いていないようです。

眠りから目が覚めて見ると、辺りは既にオレンジ色に染まっていた。


「あ、やっと起きたわね」


俺の顔を覗き込むようにして呟いたのはシュイだった。

しかし顔の位置がおかしい。

俺は確か木に背を預けて眠ったはずだ。

それがなぜ、視線の先に赤く染まる夕焼け空が目に入るのか・・・・・・。


「まったく、ビックリさせないでよね」


彼女はそういうと握っていた俺の左腕から手を離した。


「どういうことだ?」


俺が意味が分からず問いかけると、シュイはできの悪い兄弟に説明でもするかのように話し始めた。


「ご飯ができたからあんたを起こそうとしたんだけどね、いくら揺すっても起きないから頬でもつねれば起きるかなって思って触れてビックリ、血が通ってないんじゃないかってくらいに冷たいんだもん。慌てて脈を測ってみたら普通の三分の一しかないし、ここには薬も無いから対処もできないし、どうしようかと思ったのよ」


確かに、それは悪いことをしたらしい。


「そうだったのか。悪いな、心配かけて」


「そう思うならあんたのお連れさんにもしっかり謝ることね」


そう言われてから始めて頭が地面についていないことに気がついた。

頭を動かして上を見ると、そこには無表情ながらも安心したような瞳をしているラルが居た。

・・・・・・これは、世に言う膝枕とか言う奴では?

俺が自分の状態を把握しようと頭をフル回転させていると、面白い玩具でも見つけたようなニンマリとした笑顔をしたシュイが


「あんたって小さい子が好きだったの? 人の趣味をとやかく言うつもりはないけど・・・・・・」


と明らかに分かりきっているのにそう聞いてきた。


「ちょ、おま! 誤解だから!」


「え~、でもでも、そんな姿見せられたらねぇ~・・・疑わざるえないじゃな~い?」


「くっ! 反論できねぇ!」


とりあえず、この姿勢は不味いということで起き上がろうとするが、その頭をラルに押さえつけられて動くに動けなくなった。


「な、ラル!?」


俺が驚いて声を上げるも、ラルは手を離そうとしない。

そこへ、どこにいたのかキュイが嬉しそうな声を上げながら人のお腹の上にダイブしてきた。


「ふぐぇ!」


「キュイキュイキュ~♪」


飛び乗られたことで悶えている俺に、シュイはさらに追い討ちをかけてくる。


「ま、このことは誰にも言わないで上げるから、今はゆっくり休んでなさいな。あんた相当疲れ溜まってるんでしょうから」


流石にこの3日の疲れはそう簡単に取れるものではないらしく、全身に気だるさが残っている。


「激しく誤解をしているが俺はロリコンじゃぁないが、お言葉に甘えて休ませてもらうよ」


「ろりこん? 意味は分からないけどオヤスミね、夕飯ができたら起こすから、今度ちゃんとおきなさいよ」


返事もそこそこに、俺は再び瞼を閉じて体を休ませることにした。

実際、膝枕なんてされたこと無いから寝心地がいいのかよく分かりませんが、そう聞くことが多いのでたぶんそうなのでしょう。

うらやましいなぁチクショウ!!

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