表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

第3話:仕組み

校門を出るとリーフデが立っていた。


「お前、どこ行ってたんだ?」

「まぁちょっと色々あって、、、」

「俺の事を守るんじゃないのかよ」

「でも何も無かったなら良かったね」

「そうだけど……」


そういえば、俺は今日どこに帰れば良い?自分の家がどこにあるか分からない。


「リーフデ、俺の家はどこだ?」

「案内するよ」


自分の家を他人に案内されるのは変な気もするが、今更そんな事言ってられない。歩いて行くうちにどんどん道が険しくなっていった。


「おい、リーフデ。俺の家に行くんじゃなかったのかよ」

「ここですよ」

「え……?ここは家というより小屋じゃないか」


俺の目に飛び込んできたのは4人で生活するのにはあまりにも小さすぎる家だった。驚いていると、ドアが開いた。


「実弥、帰るの遅かったじゃない。心配したわよ」

「母さん?」

「何を驚いた顔してるの。早く入りなさい」


家に入ると、妹と父が座っていた。荷物を近くに置き、小さなテーブルを4人で囲んで、夕飯を食べる。しかし、夕飯は現実の世界にいた頃のようなものではなく、白米とたくあんだけという精進料理みたいなものだった。こちらの世界では、これが当たり前なのか?


「母さん、焼肉とか焼き魚とかは無いの?」

「何馬鹿なこと言ってるの?そんな食べ物Aクラス以上じゃないと食べれないわよ」

「クラスってなんだ?」

「記憶喪失でもしたの?この世界はそれぞれの世帯がクラス分けされているのよ。上からS、A、B、C、Dクラスね。私たちはCクラス。親の職業や学歴、子供の能力などで総合的に判断されるわ。まぁ、Dクラスなんてほとんどいないし、実質Cクラスが1番下のようなものね」


人間が階級分けされているだと?そんなの現実なら有り得ない。ということは、学校のみんなもクラス分けされているのか。なんて世界だ。


「母さん、風呂は?」

「そんなものないわ。タオルに水を含ませて体を拭きなさい」

「……分かった」


どうやらこの世界ではクラスが下だと風呂にも入れないらしい。酷い世界だな。


拭き終わった後、外の空気を吸いに家の外に出た。すると、リーフデがやってきた。


「どう?この世界での暮らしは?」

「最悪だよ。風呂に入れないし、食事もちゃんと食べられない」

「まぁ確かにそうだね。けど、クラスを上げればそれなりの暮らしは出来るよ」

「子供じゃどうにも出来ないだろ」

「……出来るよ。子供の能力もクラス分けに関係してくる。だから、君が頑張ればクラスは上がるかもしれない。」

「そうか……そうだな……絶対に頑張ってクラス上げてやる。そして咲に見合うような男になるんだ」


男は単純だ。しかし、時にはその単純さが武器になる。そう信じて俺は頑張り続けるしかない。


面白い!続きが見たい!と思った方は★5、つまらない!と感じた方は★1をお願いします!

ブックマークも是非お願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ