第8話 ゴブリンの群れ
前回のあらすじ
狼との戦闘の後家に帰った。
じじゃーん!!
ようやく拠点が完成しましたー!
と、言っても今までの洞窟に壁が出来ただけだけど…。
まぁ視界を遮れるのは良いよね!
建築途中、ウルフに見つかった時は崩されちゃって大変だったし、
隠れることができるだけでよし!
しかも床もできた!といっても土を固めた奴だけど…
一応汚れるけど寝転べるようになったし、これでお尻が痛くならない!
そしてそして!ステータスを見ていただきたい!
〈ーーーーーーステータスーーーーーー〉
名前: (沙桜 優月)
性別:女
年齢:17
レベル:3
種族:吸血鬼
ースキルー
『鋭い爪』『 ※ 権限 Ⅱ × 』『 ※ ステータス偽装 × 』
『火属性魔法..1』『水属性魔法..1』『風属性魔法..1』
『土属性魔法..3』『闇属性魔法..1』
ー称号ー
『異世界から来た者 × 』『奇襲者..1』
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〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉
ースキル『土属性魔法』レベル:3
ミニスキルを纏めたスキルであり、レベルが上がる毎に能力が追加される。
『土生成』『土掘り』『石生成』
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土属性魔法のレベルが上がり、やれる事が増えたのです!
土掘りは土生成の真逆で、土を無くす事ができる。
この時土がどこに行ってるかはわからないけどね…
まあ土生成もどこから土持ってきてるかわかんないし、一緒か。
そして石生成!名前の通りで、土生成の石バージョン。
でも試しに一回使ってみただけで、まだあんまり使ってない。
土は手でなんとかなるけど、石は流石に無理だから、下手に増やしたらやばそうだからね。
多分もう一個レベルが上がったら、石掘りも追加されるはず。
そしたらちっちゃい拠点を大きくできるし、レベル上げ頑張るぞ!
そして土を固めてる時に発見したんだけど、
水属性魔法も、効果を永続させる事が出来た。
発動時に通常より更に魔力を使う事で、水が消滅しないように出来たのだ!
他にも、飛ばしたり、量を多くするのも魔力を込めれば良いってわかった。
まだ火属性はあんまり使ってないけど、遠くに魔法を発動出来るようになったら
レベル上げもして行こう。
さてと。ひとまずの拠点は出来た。
次にするのは…レベル上げ。
爵位を得る方法はわからないけど、いざと言う時武力で解決できるしね。
もうそろそろ夕方だし、大丈夫そうになったらレベル上げしに行こう。
ー・・・
日が暮れたので、レベル上げを始めた。
基本的にはゴブリンとウルフを狩って、食事しながら進む。
(…ん?いっぱいの足音…)
なんだろうと思い、隠れながら近く。
(あれは…ゴブリン?)
およそ10体程のゴブリンが焚き火を囲んでおり、
その中心には普通のゴブリンよりちょっと大きいゴブリンがいる。
他にも、通常のゴブリンとは違う服装をしているやつもいるようだ。
(権限)
〈ーーーーーーステータスーーーーーー〉
種族:ホブゴブリン
レベル:21
ースキルー
『闇属性魔法』
『気配感知』『命令』
〈ーーーーーーーーーーーーーーーーー〉
なるほど、ボブゴブリンね。てかレベル高っ!
えっと、スキルは…権限!
……あれ?
相手のスキルの詳細は見れないのかな…?
まぁいいや、次は…
〈ーーーーーーステータスーーーーーー〉
種族:ゴブリンメイジ
レベル:9
ースキルー
『気配隠蔽』『火属性魔法』『闇属性魔法』
〈ーーーーーーーーーーーーーーーーー〉
魔法使いか。焚き火があるのもコイツがやったのかな?
火属性持ってるし。
他は…レベル4〜8の普通のゴブリンね。
特にこれといったスキルもなし…
う〜む、ゴブリン達とメイジはなんとかなる…が
ボブゴブリンはレベルが高い…
それに、もし戦うことになった場合、初の複数相手との戦闘になる。
…流石に無理そうね、レベル差も凄いし。標的を変えよう…
そう思い、その場を離れようとすると、
ボブゴブリンがこちらを向いた。
「…え?」
「グゥオゥオーーッ!!!」
ボブゴブリンが叫ぶと、ゴブリン達が一斉にこちらを向く。
「ッ!」
(飛べ、飛べッ!!)
急いで羽根に魔力を通し、急上昇する。
ゴブリン達は攻撃の手段がないようで立ち尽くしていたが、
メイジは明確にこちらを狙って魔法を撃とうとしていた。
「グァギャ!」
手のひらから火の玉を形成し、こちらへ向かって撃ってきた。
間一髪で避けるが、こちらには遠距離攻撃の手段がない。
(ぶっつけ本番だが、やるしかないか…)
「いつもよりも多く魔力を込め、
形を丸くし…狙いを定めて、素早く放つ!
『発火』!!」
手の平より少し遠い位置で形成された火の玉は、
かなりのスピードでゴブリンメイジへと向かっていく。
「ギャッ!」
どうやら当たったようだが、絶命させるには至らなかったらしい。
ならもう一回…!
「ッぁ!!」
下から投げられた石が羽根に当たる。
予測していなかった痛みに力が抜け、飛ぶのをやめてしまう。
「ー〜ッ!!」
悲鳴をあげる暇すら無く、
私は地面に激突した。
ゴギッと、強い音が鳴った。
「あぁあああぁああッ!!」
着地をとろうとしたが、
頭を庇った腕や足の骨が折れたらしい。
「グギャギャ!」
そんな嘲笑う様な声を聞き、気付いて頭を上げる。
ボブゴブリンがすぐそこまで来ていた。
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