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吸血鬼になった私の話  作者: へたっぴのゆゆ
第1章 転生編
7/29

第7話 吸血鬼の能力

前回のあらすじ

初めて食事をした。


ゴブリンの死骸から離れ、

安全なことを確認してからステータスを確認する。


〈ーーーーーーステータスーーーーーー〉

名前:    (沙桜 優月)

性別:女

年齢:17

レベル:3

種族:吸血鬼(ヴァンパイア)


ースキルー

『鋭い爪』『 ※ 権限 Ⅱ × 』『 ※ ステータス偽装 × 』

『火属性魔法..1』『水属性魔法..1』『風属性魔法..1』

『土属性魔法..1』『闇属性魔法..1』


ー称号ー

『異世界から来た者 × 』『奇襲者..1』

〈ーーーーーーーーーーーーーーーーー〉


〈ーーーーーーーーーーーーーーーーー〉

ー称号『奇襲者』レベル:1


相手から保持者を一度も視認されずにいる場合、相手に与えるダメージを増やす。

一度でも視認された場合、しばらくこの称号の効果を得られない。

特定の条件を満たした際称号が進化する。


〈ーーーーーーーーーーーーーーーーー〉


新しく手に入ったのはこれか。そしてレベルも上がってるね。

まぁレベル上がってもあんまり実感が湧かないな。

魔力量とか書いてないし。もっとわかりやすくしてくれないかな…。


この感じだと、称号とスキルの違いは自動発動か手動かっぽい。

称号は自動、スキルは手動、かな?



さてと、確認は済んだし探しに行こうか。


視覚は見つかりづらいので、聴覚で探す。

森の木々に遮れるからね。聴覚だったら草とぶつかる音で探せるし。


……お?ゴブリンの死体に向かってる奴がいる?

隠れて様子を伺うか。


木の影に隠れて暫く待っていると、ようやくその姿が見えた。

んー…?あれは……狼じゃね?

(権限)


〈ーーーーーーステータスーーーーーー〉

種族:(ウルフ)

レベル:2

ースキルー

『嗅覚補正』

〈ーーーーーーーーーーーーーーーーー〉


普通に狼じゃん。

狼は辺りを見渡すと、死体を食べ始めた。


(うっわ…えぐ)


血を吸われただけだから綺麗だったが、

骨など関係なしに喰い千切られ、色々な物が見えている様子は非常にグロい。


さっさとやろうか。これ以上見ていたくないし。


ゴブリンと同じ様に背後に回り込み、ジャンプする。


「ガルァァアッ!!」


(!?)

そのまま奇襲は成功するはずだったが、

狼は的確に此方を向き、飛びかかってくる。


まずい、空中だから回避出来ないし時間がないから飛べない!


「いッッ!」


ギリギリ手で防いだが…

「…うっわ」


掌に深く傷が付き、そこから血が滲んでいた。


一旦引くべき?いや、素早いから飛ぶ準備中にまた喰らうな。

ここは…攻撃こそ最大の防御!


次に相手が攻撃する時に合わせて動くッ!



「ガルァッ!!」


狼が飛びかかって来た…ここだ!

下に潜り込み、喉元に突き刺す!


「おらぁッ!」


爪を抜くと、地面に倒れ、起き上がることはなかった。

傷口から血が流れ、辺りを真っ赤に染めた。


…っは!、そういやこれじゃ食事にならない!

はぁ…手も怪我しちゃったし、今日はもうやめよう。


川で洗ってこよ…







川で血を流した後、拠点に帰って来た。

初めての事で疲れたので休憩していると、

日が登り始めた。


異世界に来て二日目…か。

…日本に帰りたい。

こんなの、悪い夢であってほしい。


でも、それはあり得ないだろう。

あの時私は…確かに死んだのだから。



…そういや、帰ってきてステータスを確認したけど、

ゴブリンを倒してからの変化はなかった。


まぁあのウルフ、2レベだったし。

でもゴブリンの方が弱かったけどな…確か7だったはずだけど。


レベル上げるのって大変ね…

レベル7をレベル1が倒したんだから同じレベルに上げても良いと思うんだけどなー。


まぁそれは置いといて、転生した時から一日は経ったはずだ。

なのに、眠気は何一つない。多分、吸血鬼は睡眠を必要としないんだろうな。


まぁ今は時間は惜しいし、寝てて無防備な間も怖いからいっか。

日中は拠点の整備や夜やることを考えて、

夜は森の探索と食事、そしてレベル上げをメインにやっていこう。


そして、吸血鬼の説明文にあった''爵位持ち''を目指そう。

人間に紛れ込めたら、ファンタジーの王道、冒険者になれるかもだし!



「がんばるぞ!おー!」




…と、張り切って土魔法をバンバン使っていたら、

魔力を使い過ぎました…動けん。

暇だな…何か考えるか。


…そういえば、あの時。

転生した直後、死体を見つけて驚いた。

それと同時に、血が美味しそうに見えたんだ。


あのウルフを殺した後、血を見てみたけどとてもじゃないけど、

美味しそうだとは感じなかった。

その条件は、多分生きてること。だったら、あの血は…。




…いや、有り得ない。全員死んでいたんだ。

もしそうだとしても、確かめる術はないし、場所もわからない。

考えるのはやめよう。



そういや、手の傷は?と思い、自分の手を確認する


「…え?」


しかし、手には傷一つ無かった。

間違えた?と思いもう片方の手も見てみるが、傷一つない。


(これが…吸血鬼の治癒能力…。)


川で洗ってた時、傷は残っていたのに。

一応ヘマして攻撃を受けても大丈夫…と。

好んで痛みを受けたい訳じゃないし、食らわないに越した事はないけどね。



他にも、身体能力も吸血鬼になって上がっている。

私は普通の女子高校生だし。そんなに体力ないし、運動神経も良くない。


でも、戦闘の時や小屋から逃げた時。

あれだけ俊敏に動けたのは、吸血鬼の力が無かったら無理だっただろう。


良いのか悪いのか…それはわからないけれど。

仮に人間で転生していたとしたら、

小屋から逃げて、街までたどり着けなかっただろう。

走り疲れて、森のゴブリンがウルフに見つかって喰われる未来しかなかっただろうな。


そう考えると、吸血鬼に転生して良かったのかもしれない。

うんうん、嫌なことだらけだし、少しでもポジティブに考えよう。


もうそろそろで拠点の壁も出来上がるし、

これから頑張ろう!

閲覧ありがとうございます。

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