第18話 感覚共有
前回のあらすじ
片付けをした。
あの後二回程レベル上げをして、
40匹程の魔物を倒したが、あまり上がらなかった。
〈ーーーーーーステータスーーーーーー〉
名前:ルナ(沙桜 優月)
性別:女
年齢:17
レベル:21
種族:吸血鬼
ースキルー
『鋭い爪』『 ※ 権限 Ⅱ × 』『 ※ ステータス偽装 × 』
『火属性魔法..1』『水属性魔法..1』『風属性魔法..1』
『土属性魔法..4』『闇属性魔法..1』『無属性魔法..2』
『麻痺牙..2』『霧化』
ー称号ー
『異世界から来た者 × 』『奇襲者..1』
『魔法使い..1』『魔術使い..2』
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シュウが言っていた事は概ね正しいのだろう。
驚く程レベルが上がらない。
もっと効率良くレベルを上げる為には、
獲物の質を上げるしかないんだろうな。
今は洞窟からあんまり離れちゃいけないし、
どうしようもないが。
私は三回目のレベル上げが終わり、部屋に戻って来ていた。
暇な時間はずっと闇属性を使ってるんだけど、まだ変化なし。
変化はレベルと無属性のレベルが上がって、新しく霧化を覚えた。
無属性のレベルが上がってくれたのは嬉しいけど…
なんで上がったんだろう?あんまり使ってないんだけど。
ずっと物入れてるから…とか?
まぁとりあえず詳細を確認するか。
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ースキル『無属性魔法』レベル:2
ミニスキルを纏めたスキルであり、レベルが上がり、
規定の数値に達した際に能力が追加される。
『空間生成・小』
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あれ?レベルが上がったのに増えてないな。
いや、他の属性と違ってレベルが上がった毎に追加じゃないのか。
空間生成は便利だし、早く他のスキルも追加されるといいんだけど。
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ースキル『霧化』
体と身につけている物を霧に変える。
〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉
単純明快だな、これは吸血鬼の能力か?
とりあいず試してみるか。
「『霧化』」
私がそう言うとすぐに私の体は消え、
辺りには霧があるのみだった。
目が見えないとか感覚がしないとかそういう事はなく、
主観は変わらない。
(腕の霧、目の霧、足の霧、体の霧…って感じ?)
一応分類分けされている様に動かせるが、腕を遠くに動かす事もできるし、
目だけを動かす事もできる。
霧がある中、もしくは暗いとこでやったら全く見えないんじゃなかろうか。
(一部分だけ解除とかできるのかな?)
「解除」
そう言うと、宙に浮いた状態で解除され、
慌てて受け身も取れず地面に落下する。
「いっッ!」
霧で浮いてるとこういう事があるのか…
他にも、腕は離れていたけど分離されたとかはなく、しっかりくっついていた。
これは練習必須だな…。
着地する前に羽で軽減できる様にしないと…
ー・・・
『ルナー…って、また何やってんの?』
「いってて…」
それから何回も練習したというのに上手くいかない。
霧化の感覚から通常の感覚に急に戻されるのがキツい…!!
それに急に宙に浮いてるから慌てて羽を動かす暇もない!
高くからにしたらその分滞空時間は増えるが落ちた時に骨折れそうだし…
「はぁ…で、何?」
『もう夜だよって、ゴブリン達は全員待機だからゴブリンも大丈夫。』
「わかったわ。それで、感覚共有ってのはいいの?」
『あぁ、忘れてた。『感覚共有』』
…お?視界の右上に私が映ってる…これが感覚共有か!
なんかゲームっぽいな…。
「これで良いの?」
『うん、解除されたら即帰還。
どのぐらいの距離までいけるとかわからないけど…』
「わかったわ、それじゃ」
レベル上げついでに霧化も練習するか。
最悪骨折れても死ななきゃ回復するだろうし…多分。
この前の骨ももう痛くないしな。
さて…と行きますか。
ー・・・
「『霧化』」
外に出てすぐ霧化を発動し、そして空へと昇り、辺りを見渡す。
森だから見にくくはあるけど、吸血鬼の視力で遠くまで見れるから
結果的にこの方が効率が良い。
(いつもの感じで空を飛ぶのも良いけど、冒険者に見られるのは困るし。)
と、その前に。
後ろを振り向くと、少し大きい山がある。
この前みたく迷子になっちゃ困るからね。ちゃんと場所を覚えておかねば。
(あの木…一番高い位置に2本。…よしっ!)
さてと、獲物は…
(お、スライム…って、逃げた)
やっぱりシュウの言ってた通り自分より強い奴からは逃げるんだな。
ウルフやゴブリンより賢いんだなぁ。
まあスライムって弱いしわざわざ狙う意味ないんだけど…
お、あそこにゴブリンの群れ。さてと…レベル上げ、しに行きますか。
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