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吸血鬼になった私の話  作者: へたっぴのゆゆ
第1章 転生編
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第14話 ダンジョン

前回のあらすじ

シュウと協力する事になった。

私の大体のスキルや称号の内容を話し終えた頃、

シュウにスキルや称号のことを尋ねると、

こちらがあまり隠さず話したのが功を奏したのか、あっさりと教えてくれた。


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉

ースキル『命令』レベル:3

条件を全て満たした対象に命令する事ができる。

対象は命令に逆らえない。


自身と同系統の種族

自身よりレベル低い相手

(レベルが同じ場合は条件を満たさない)


対象が意味を理解していない場合と

対象が命令を聞いていない場合、効果は発動しない。


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉


さっきのホブゴブリンの動きを止めていたのはこのスキルだろう。

条件が多いが、それでも尚強そうだ。

同系統と言うのは、ゴブリンのホブゴブリン、メイジ等の事かな?


種族が違うと発動出来ないらしいので、

私に対して発動される事は無さそうで良かった。


まぁレベルさえ高ければどんな生物でも

操れるスキルってあまりにも最強過ぎるしね。



〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉

ースキル『感覚共有』レベル:4

対象の感覚と自身の感覚を共有する。

対象が共有を拒んだ場合共有出来ない。


共有可能な感覚ー

視覚


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉

ー称号『ゴブリンの王』レベル:3

従えるゴブリンの数に比例し魔力が上がる。

従えるゴブリンの意思を理解出来る。


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉



スキルの説明を聞きながら歩いているうちに、

いつの間にか大量のホブゴブリンが居た広場の前まで来ていた。

シュウが先行し、大声で『吸血鬼を襲うな』と叫ぶ。


私は名前でも良いのでは…と思ったが、

ゴブリン達は私の名前を知らないから、スキルの説明にあった

「対象が意味を理解していない場合」に当たるからか、と自己完結した。



その後身振りでこちらへ来る様誘導され、そのまま着いていった。

物凄い数の視線を向けられるが、命令通り襲われる事はなかった。


再び一本道の通路を歩き始め、ステータスの詳細を聞き続けた。


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉

ー称号『剣士』レベル:2

剣を手に所持している際、力が上がる。


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉


最後一つの知らない称号、ダンジョンマスター。

その称号について、ショウに尋ねる。


「ねぇ、このダンジョンマスターって…」


『見た方が早いでしょ?もう着いたよ』



そう言われ、目の前を見る。

今までの何もない空間の先にあるとは思えない程、しっかりとしていて大きく、

更に鉄らしき物で装飾が施されている木製の扉だ。


シュウが扉を開ける。


その先にあったのは、広くもなく狭くもない石造の空間と、

中央の台座に置かれた、薄い青紫の様な色をした水晶だった。


私は入ろうとすると突然、シュウが叫んだ。


『入らないでッ!!』


その叫びは強い拒絶を感じされられた。

案内しておいて入るなとは何事かと思い文句を言おうとしたが、

シュウが喋り出したので言えなかった。



『''アレ''はここ...このダンジョンのコア。

 権限で見るのは良いけど、近付かないで』



叫んだ事に謝りもせず、少しイラッとしたが、言われた通り見させてもらう。


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉

ー名称「ダンジョンコア」レベル:2

ダンジョンの魔石であり、ダンジョンマスターの魔石でもある。

称号『ダンジョンマスター』を持っている者のみが操作できる。


〈ーーーーーーーーーーーーーーーー〉


魔石?魔石って…灰になったホブゴブリンの中にあったやつか。

あれ、小説でよく聞く設定は…



『魔石は魔物の心臓。

 僕にとってあれは、第二の心臓なんだ。』


「…なるほどね」


だからあの反応ってわけね。

でも事前に説明する事ぐらい出来たと思うけど…

…不器用なのか?


『あのコアを介して、ダンジョンの地形や魔物を生成できる。

 今は魔力がないからできないけど…』



地形…そういや、入口にトラップがあったな。


「入口にあったトラップもそれ?」


『そうだね、あれ当たった事ないけど』


当たった事ないのか…トラップって弱いのか?

私が踏んだ時、初見で避けれたぐらい遅いからまぁ当然なのかな。

でも侵入者がどれくらい居たかとか知らないし、まだわかんないか…


私がそう考えてるうちに、シュウは扉を閉めた。



『さっきなんで逃げ出さないのかって聞いたよね。

 理由はダンジョンコアだよ。

 動かせない訳じゃないけど、ダンジョン外に出せないんだ』


えーと…ダンジョンはコアの周囲に出来ている訳じゃなくて、

ダンジョンの中にコアがあるって事?


あくまでもここがダンジョンと言う場所であり、

そこから持ち出すことはできない…って事なのか?


『僕自身はダンジョン外にも行けるけど、

 無防備な自分の心臓を置いて、行き先もわからないまま散歩なんてできないよ。


そりゃそうだ。

「それについては分かったわ。次の質問だけど…

 件の話を聞いた冒険者って誰?そしてなんで信じてるの?

 嘘をついている可能性だって…」


『ただの冒険者だよ、それ以外僕も知らない。

 僕自身も完全に信じている訳じゃないけれど…

 死ぬ可能性を少しでも減らしたいと思うのは、当然じゃない?

 事実、君もそう思ったから協力しようと思ったんじゃないの?』


…図星だった。



「…私が裏切るとかは考えないわけ?」


『んー、ルナは裏切らないんじゃないかな?』

 ま、ただの勘だけど』


「少しでも死ぬ可能性を減らしたいと言ったのに、

 そこは随分と適当なのね?」


私が揶揄うようにそう言うと、シュウは少し間を置いた後、



『昔から勘だけはいいからね』


と自信げにそう言った。

閲覧ありがとうございます。

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