表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/26

第3話

20分後、私たちは夫である陽一の前にいる。しかも3人とも下着すら着けていない全裸で。

私はともかく、思春期である唯と奈月は恥ずかしさと悔しさでずっと俯いて泣きそうなのをこらえている。

夫の言う『反省』の為だ。



夫が勝手に決めた、我が家独自ルールである『反省』とは…全裸で土下座をしながら謝罪することだ。



「「「申し訳ございませんでした。」」」

土下座をしながら3人で声を揃えて謝罪する。こうしないとまた暴力が繰り返される。


「クソ女ども、誰のおかげで生活できてるか、その足りない脳みそでよく考えろ!!わかったな!?」


「「「はい、以後気をつけます。お許し下さい。」」」


「あぁ、それからボケ奈月ぃ!!お前明日から2週間『謹慎』な。」「それからさっさと飯を準備しろ。10分以内や。」



これも我が家独自ルールの『謹慎』…学校に行くことが許されるが、遊びに行くことはもちろんクラブ活動すら許されない。破れば、制裁が待っている。



奈月は泣きながら2階の自室へ走っていく。その後を唯が追う。今、奈月を慰めるのは唯に任せるしかない。

私はほぼ作り終わっていた夕食を手早く準備した。



夕食中、夫はビールを飲みテレビを見ながら大声で笑っていたが、私たち3人は無言で食事を終えた。別に今日あんなことがあったからではない。いつもの光景だ。それからすぐにお風呂の準備をした。



この家は暴君、いや、悪魔に支配されている。

暴力だけじゃない。生活費も貰っていない。全て私のパートから払っている。だから、私はずっと同じ服で美容院も行けない。そんなお金があるなら娘たちの為に使う。唯も奈月も事情がわかっているのだろう。本当に必要なときしか言わない。

もちろん、離婚を切り出したこともある。だが、夫は離婚届を破り捨て、殴る蹴る。いつしか、私は離婚を諦めるようになった。

今回は短めで。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ