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料理屋の看板娘 揺れる女心

「皆様、無事に今週を迎えました事、共に喜んで頂けますでしょうか。

 この国第二の国母であらせられるテダトア側妃殿下がご病気療養のため、離宮にお渡りになられました。国民一同、御回復を祈念いたしましょう。

 それから、先週の件で、今度こそヤラセであろう!と、お叱りを沢山頂きました」


「主に側妃様サイドのお貴族からね」


「……毒舌が持ち味のライフ先生にも、カミソリや呪道具なんかも頂いております」


「負けないわよ!」


「視聴者の皆様、ヤラセでありましたらわたくし共、もう少し趣向を凝らしてお送りします。あの様な稚気極まりない手法は取りません。


 第三王子からも、謝罪頂いております。また、放送倫理協議会にも前回前々回の映像を魔術局のサポートの下、再び審議頂く事となりましたので、どうかこれ以上呪力のこもったモノを送りつけないで下さい。解除するのが大変です」


「受けて立つわよ!」


「ライフ先生は、聖女様が

 わたくしの恩人をお守りします!

 ってお言葉頂いてるから、強気なんです!

 皆様スタッフは疲れ切っております。どうかブラックな現状をお察し下さい!ほんとーっに、先週のはらぐ……」


    (BGM)


「コホン、それでは!魔鏡人生相談、通常運転で進行いたします。なお、当分貴族の皆様からは、ご相談をご遠慮致しますので、ご容赦下さい。

 本日も、毒舌かつ親身に相談者を受け止めるライフ先生がご相談を一刀両断いたします!先生、お願いいたします」



ご機嫌ようー

ああー、癒し系のお嬢さん。

あんた、年上のご婦人から可愛がられるでしょう。オヤジ達からのからかいにはまだまだ?ほほほ、欲張りねえ、

あー、料理屋の看板娘?成る程、そりゃ客あしらいも仕事のうちよね。


あら。

あんた、転生者!

だーかーらー流行ってんのねえー

えーっ。料理人じゃなかったのに?

趣味。てっきざい適所ねえ!

ご都合主義ねえーっ!

異世界ならではのメニューが人気。

はいはい、近々食べに行きますよ。

サービスすんのよ?



へえーっ。元は男だったの!

珍しいわね、同性の転生が殆どなのに。


転生が分かったのはいくつ?

そう、そんな歳だったら、びっくりよね!突然、あるものがなくなってないものが(ピーピー)

自分で、ちょっと、確かめちゃった?ドキドキした?


「先生」


分かってるわよー

ピーピー入れないでよ?



え、前世は不登校?

なあに、コミュ障?……あー、虐めからの。親は、外聞が悪いって、責められて。

お味方居なかったのね。お友達は?はあ、スクールカースト底辺だから、虐めの次の対象にならないよう見てみないふり。


分かるわかる。

わたくしもさー、こんななりでしょ?学校ってさ、異分子はぶっ叩くのよ。弱い者もおんなじ。


んで、どうして死んだの?

え、馬鹿ねえ。久しぶりに夜中コンビニに行った帰りに子猫庇った……

ぐすっ。 

先生この頃涙もろいのよ。


優しい子だったんだねえ。

運動神経はなかったのねえ。


今は幸せ?

あ、そうねそうね、悩みがあるからわたくしと向き合ってんのよね。


何?恋バナ?


ほおー


しょっちゅう食べに来る騎士様と

幼馴染の八百屋の息子に

同時に、言い寄られてる。


思うに、タイプが違うのねー

どっちも選べないのねー


え?


どっちも、その気になれない? 


あんた女がいいの、じゃない、はい。


ああ。前が男の子だから、男の下心が透けて見えるのねえ。

それとも

男だったから男に迫られても、気持ち悪いとか?

ふーん、前世思い出したのが遅かったから、それまでの貴女もしっかり混ざって

女心も男心も、分かると。



同じよ……わたくしと。


でも、でもよ、

分かってんなら、気持ち固めなきゃ!


ちょっと、詳しくその男たちの事伺いましょうか。





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