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最終章 創立記念日 婚約破棄

ちょっと病気しています

うう最後なのに

小出しになります

(CMの間に、場内の情勢を掴みましたのでお伝えするわよ!

近衛兵 は、中立…見て見ないふりね。

それぞれの侍従が王宮に伝令を飛ばしたみたいよ。

学園側は 中立(ようすみ)…これも動けないのね…

先程のシャープ閣下は、泥酔したと狸寝入りです。はっら、ぐっろ!どっちか勝敗が着くまでお味方しないわけね。

国政の筆頭家老が成り行き任せなため、貴族はどなたも動けませんよ。

ご令嬢方の縁者は蒼白でありながらも、〖あの娘を止めることは誰にも出来ません〗とのコメントを頂きました。スタジオー!」


『ミートでーす!

つまりはこのシュラバを妨害するものはないってことですね!王宮から王妃殿下か、国王様が動かない限り』

『タダの婚約破棄なら良かったのですが、事が王位継承2位と3位の攻防が絡んでいますからね』

『番組では、視聴者の皆さんのご意見を募集中です!

あなたはどっち?アーヴィング?エイダ? リモコンの青と赤でお答え下さいね!』

『それでは、ピンクブロンドのお嬢さんが乱入したところからご覧頂きましょう。ライフ先生ー』


(……はあい。なんかね、うさぎちゃんの親玉みたいな娘よ。ピンクブロンドのふわっふわの髪のサイドを編み込んで、トップでくるりんぱ。肩甲骨位までの長さの髪がゆるゆるウエーブで華奢な背中にかかってるわ。ベアトップのドレスが薄ーい水色でね、瞳の緋色と同じスワロフスキーがキラキラ散りばめられたかっわいいドレス。)

『いえ、先生。見えてますので外見はそこまでで』

(まっ、見えてるの?個人情報隠すつもりないのね、この娘!……さて、娘のうるうる泣きが終わったようよ……)



■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪

「出たわね、尻軽女。わたくしの名は家名で呼んで頂戴」

「しり!……」


「1年生のピンク頭に取りつかれていた時は、まあ目を瞑りましたわ。10歳相手に角を出すほど落ちぶれてはおりません。けれど、あなたは転校したてで直ぐに殿下を籠絡いたしましたね」

「……恋に落ちるのに時間は関係ないわ!わたし!殿下が好き……お、お慕いしています」

「だから?」

「ひっ」


(うほほ、エイダ嬢ドSよおー

おっ、アーヴィング殿下が割って入ったわ!)


「エイダ、嫉妬か?醜いな」

「愚かですわね……得体の知れない女を傍に置くような脇の甘さでは、わたくしの夫は務まらないと言っているのです」

「……」

(あらもう玉砕?)


「お、お前とて、俺が居ながらイザヤに擦り寄るなど破廉恥ではないか!先程から俺の資質ばかりあげつらうが、お前はどうだ?イザヤの腰に擦り寄りおって。恐ろしいな、王子2人を手玉にとるつもりか?」


「お戯れを。殿下とは違いますわ。わたくしは殿下に愛想が尽きました。ですので破棄を。イザヤ殿下には臣下として今ここにあるのです。殿下がそうやってイザヤ殿下に暴力的で無ければ、身を盾にしてお守りすることもないのですが」

「わ、私はけして、兄上とエイダお姉様を裂こうとは思いません。兄上、貴方がご自分のお振る舞いをお姉様に謝罪なさればお姉様もきっと」

「イザヤ!何故俺が婚約者に頭を下げなければならない?」

「その、そこの女性にドレスを贈りましたよね?兄上の瞳の色の豪華なドレス……凄くお似合いです」

「ま!イザヤくぅーん、ありがとうございます!」

「無礼!殿下を呼び捨てとは!」

「ひっ」


「ああ、ビアンカ嬢、よいですよ。……だってこの方平民育ちで、行儀も何も身につけていないのですから……付ける気もおツムもないようですけどね」

「イザヤっ!女性に失礼だろう!

この娘は転入し、生活習慣も何もかもが一変し、誰にも頼れず、俺が面倒をみた。それだけだ」

「面倒、にならなければよいのですが。…で、お姉様はこの所なおざりにされていらっしゃる。それは兄上に非があるのではないですか」

「……む」


「お言葉ですが……イザヤ殿下、それは違いますわ。まこと、アーヴィング様がこの娘を手に入れたくば、愛妾にでもなされば良い事。そんな事で悋気して約束を違えようとは思いません」


(そうよねー

王子なら正妃側妃おまけに愛妾と、侍らせることなんか可能よねー。公爵令嬢ならば、その辺の事情なんて折り込み済みの婚約だろうし)


「だが先程の罵倒は」

「この娘が憐れだからですわ。アーヴィング殿下はこの娘とそうなろうと別れようと、殿下に変わりはありません。けれど、こうやって王子の恋人であると公然としゃしゃり出て、殿下に捨てられれば貴族社会には居られない。……尻軽女」

「ひくっ」

(はかな)げに男を誘って、男に抱きついて、情けを貰って、それがいつまでも続くと思うの?気位の高い身持ちの良い令嬢ばかりの学園で、貴女のような尻軽は貴重でしょう。けれど、学園を出てしまえば、世間は広い。貴女の代わりはいくらでも、そしてもっと上等の女性達が待ち構えているのよ?」


「だって!だって、わたしっ、アーヴィング様を愛してしまいましたもの!たとえ殿下がわたしを愛さなくなっても構わない!お傍に居たい!」

「愚かね。貴族のルールも行儀も学ばず殿下のお傍に立てる訳がないでしょう。貴女がなさなければならないのは、泣いて殿下に庇って貰って見ようとしなかった事に向き合う事でしょう」


「……エイダ。君の言う事は正論だ。この娘にきちんと学ばせよう。そしてエイダ。正妃が恥をかかないような妾に育てよう、だから」

「だから?……わたくしに妻になれと?お断りですわ」

「エイダ!何が不足だ!」

「先程から申し上げていますわ!

弟君を苛めるような男なぞこちらから熨斗つけて、と!」


「違いますよね」

「イザヤ殿下?」

「エイダお姉様。そうではないでしょう?」



さてライフ先生の出番あるんでしょうか

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