最終章 突撃!創立記念日 断罪
ちょっと短いです。
ごめんなさい
(こちら学園大ホールですー。ちょっとヒソヒソ声にしてるんだけど、聞こえてる?)
「良好でーす。先生、どんな状況ですか?」
(そっちまで、ヒソヒソしなくてもいいわよー。
えっとね、騒ぎの中心に第2王子がいて、対面するように、じょ女性陣?若い淑女達が、あ、あれ、例の紅茶嫌い王子じゃない?
何があったのか、ちょっと周りの野次馬さん達に……あらっ、ダンナっ、御機嫌よう〜)
(おう、ライフ、お久しぶりっ。さっき嫁に会ったんだって?……やっぱ修羅場にはお前が似合うなあー)
(何言ってんのよ!もうちょい小声で喋んなさいよ!……何があったの?あんた、仕事しなくていいの?)
(うーん。ほれ見てみ?第2王子と第3王子がバトってるだろ?俺ら近衛は王族の安全を護る立場だが、どっちかのお味方ではないからね。不敬な奴らが飛び出さないよう待機してる訳。中にいるお嬢様達も、高位貴族のご令嬢でね。物理的な被害を出すわけじゃなさそうなんで、仲裁できる人物が鎮めるまで、野次馬対応中ってとこ)
(そうなの?バトルなの?)
(うーん。第2王子が非を咎められてるんだ。婚約者に)
(へ?第2王子の婚約者って、あの公爵家の末娘のご令嬢?凄い美人で有名なー。なあに?浮気でも?)
(何でも、第3王子を苛めたとかで)
(はあ??)
(お前、ちょい前に出ろよー
伊達に人生相談してるんじゃねーんだろ?あれ、収めてくんないかなー)
(な、何言ってんのよ!王族の喧嘩に入れるわけないじゃない!あっ、わっわっわっ!)
「まあ!そこにいらっしゃるのはライフ先生ではございませんか?」
「本当、ライフ先生ですわ!金銀のゆったりとしたドレスが素敵です事!」
「いつも拝見しておりますー。わあ、ナマですわーナマ!」
どうして女って、修羅場でもどうでもいい事に切り替えられるのかしら!……すっごいメンバーね。
エイダ公爵令嬢―第2王子の婚約者ね。
で、騎士団長の一人娘のビアンカ嬢。その横が丞相家の知恵袋とのシンディ嬢。
乙女通信なくても、わたくしでも分かるわー錚々たるお嬢様方!
(丁度ようございました。わたくし客観的にわたくし達の有り様を確かめて頂く方が必要でしたの。利害無しに)
……え、お、お嬢様っ?何を……
(勿論、わたくしと殿下の婚約破棄ですわ!)
うお?
おおおおっ!!
「で、出ました!この世界ならではの婚約破棄イベント!!」
「ど、どうしましょう!全国ネットで生放送中ですう」
「魔鏡の中は……関係者どなたもモザイクかかっておりませんわね。公明正大、ご自分は潔白という事でしょうか?モブの方々にモザイクが、巻き込まれたくない方が多い中、当事者には自信が……えっ、はい!
皆様、このまま放映させて頂きます!局の威信をかけ、局長の首チョンパをかけて、只今より、《断罪!世紀の婚約破棄!》をお送り致します!」
普通全員不敬罪で、首チョンパですよね笑笑