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天然お姫様(※自覚なし)は恋愛に疎いです!  作者: ももせ
4章 アリーシャの帰宅
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突然お越しの……


 なくしもの、なくしもの……気になります。ちょっと思い出してみましょう。


 家を出る前に持っていた物といえば……うさぎのぬいぐみと、それから、バッグ。

 私、帰るとき何も持っていなかった気がするのですが……! どうしましょう! 


「お姉様、思い出しました! うさぎのぬいぐみとバッグです」

「まあ! いろいろ忘れてきたみたいね」

「はい……」


 うさぎとバッグはどこにあるのでしょうか? ナシュラ様のお母様にお会いした時には何も持っていませんでしたし、あるとすれば、あのお部屋でしょうか?!


 私が人形と化した、あのお部屋です! 確かあの時にうさぎはどこかへ投げられてしまって、バッグはソファーの上に。本来なら諦めるところですが、うさぎはお姉様がわざわざ作ってくださったものですし、バッグの中には大切な指輪が入っているんです。


 ああ、もう少し早ければヒューお兄様にお願いできましたのに! 


「お姉様が行ってきてあげましょうか? ついでに国王に文句を……」

「え? いえ、それではお姉様に申し訳ありません」


 お姉様に取りに行かせるなんてこと、できるわけないです! それなら私が行って来ます。お姉様がつぶやいた後の言葉は聞き取れませんでしたが、きっと馬鹿な私を嘆いているのでしょう……。だって、あんなにも顔を歪ませていたんですから! 


「ねぇアリーシャ。国王様、アリーシャのことをとても気に入っていたのでしょう? なら、持ってきてくださるんじゃないかしら?」

「確かに……国王なら忘れ物を口実に会いにきそうだわ……」


 さすがの国王様も別れてすぐですよ? 来るわけがないじゃないですか。


「あの、奥様。来客のようです」


 ま、まさか……!


「どなた?」

「はい……その、国王様が……」

「ほら来たわ! さすがね、お母様!」

「そんな気がしたの。アリーシャ、あなたが出てあげなさいな」

「は、はい、お母様」


 まさか来るなんて……お暇な方ですね国王様は! 


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