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天然お姫様(※自覚なし)は恋愛に疎いです!  作者: ももせ
4章 アリーシャの帰宅
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帰ってきました

 お姉様と一緒にお家に帰ってきました、アリーシャです。そういえば、デュークお兄様はどこへ行ったのでしょうね。お仕事でしょうか? お城にいましたものね。


「おかえりなさいませ、ルリリア様、アリーシャ様」

「ただいま帰りました、マリアさん」

「ただいま、マリア」


 またマリアさんです! おかしいですねぇ、お姉様が伝えていたのでしょうか? マリアさんはやはり不思議ですが、落ち着いた様子を見ているとそれが普通のことであるかのように見えて大変です。お姉様もマリアさんを不思議がっている様子がありませんし……。


「皆様はサロンで会議をなさっています」

「あら、まだ続いていたのね」

「はい。アリーシャ様のお帰りが待ちきれなかったようで……」


 会議? 一体なんでしょうか? 私の帰りが待ちきれずに会議をしていた、というのは意味がわからないのですが……。

 マリアさんの後ろについてサロンまでたどり着くと、中から声が聞こえてきました。なんだか和気あいあいとした雰囲気とは真逆の、ギスギスとした雰囲気が感じられます。皆様どうしたのでしょうか。入るのがためらわれます……。


「かわいい妹が男と一晩過ごしたんだ。相手を抹殺すべきだろう」

「落ち着きなさいな、ヒューリスト。抹殺なんて生ぬるいでしょう?」

「君の言う通りだよ。抹殺なんかじゃ足りない。生きて苦しめるんだ」

「旦那様、そのような方法はあるのですか? 相手は国王ですよ」


 サロンの扉はガラスでできているので中の様子がよく見えます。もちろん、声も聞こえます。皆様が怒っている相手とは……使用人の皆様の言うとおり、国王様、ですよね。さすがに国王様相手に抹殺なんて言葉、反逆罪。いいえ、それよりも悪い意味にとられてしまいますよ……? 我が家族ながら強気ですね。


「リーちゃん。大丈夫よ」


 お姉様……。皆様の言っている言葉は嘘だと言っているのですね?


「私たち家族が国王様をやっつけてあげるから」


 違いました。お姉様も国王様に怒っているのですね……。確かに一晩過ごしましたが何もなかったですし、皆様もそんなに怒らなくてもいいのに。



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