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ナシュラ様のこと

 お姫様だっこなるものを体験中のアリーシャです。


 ナシュラ様がとても力持ちだからきっとお姫様だっこができるんですね。ええ、断じて本の世界だからではありません。


 このような体勢になったからこそ思いますが、ナシュラ様より国王様の方が王子様らしいです。だって、想像する王子様って大抵金髪で碧眼で、優しくて美々しい方ですもの。ありきたりですが、物語の王子様ってそうでしょう? もちろん違う方もいらっしゃいますが……。


 それって国王様にぴったりです。ナシュラ様は確かに美々しいですしおそらく優しい、ですが……。ちょっと違うんです。


「アリーシャ、どうかしたのか? ぼうっとして」

「あっ……申し訳ありません……」

「気にするなよ。ところで、さっきの質問だけど──」


 はい、ナシュラ様が律儀にも質問に答えてくださりました。


「髪が本物かってことだけど、違うよ。かつら。こんな長い髪邪魔だしな。で、俺がドレスなのに走れる理由は、慣れてるから」


 ……慣れ、ですか? それはその、普段から女性の装いをしている、ということでいいのでしょうか?


「ま、いずれ教えてやるよ。あと……そう、なんで攫ってきたのか、だったな」

「……一応誘拐したとは理解しているのですね」

「何か言ったか?」

「いいえ何も……」


 案外怖い表情をしますね、この人。


 


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