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誘拐ですね


 はい、ナシュラ様に連れ去られてしまったアリーシャです。


 はわ~……視界がぐわんぐわん揺れて気持ち悪いです。国王様も走るのは早いですが、ナシュラ様はそれ以上です……。これでは国王様は追いつけませんね……。


「ごめんな、アリーシャ。大丈夫か?」

「は、はい……。あの、どうして私を……?」


 私がそう訊ねると、ナシュラ様は不思議そうに首を傾げました。……実は、見えていないのですが。


 なぜなら、私は……ナシュラ様に、荷物のように担がれているから、です。美麗なナシュラ様の容姿からは想像もつかないようながさつな、失礼、粗野な、ではなく。ええっと、そう! 男らしい仕草なので驚きました。


 だってすごく細くて、女性のように綺麗なんですよ? 


「あ、あの、ナシュラ様! 一つお聞きしたいのですが……その髪本物ですか? ではなく、どうして私を担いで動けるのですか? ナシュラ様、まだ女性の姿なのに……」

「どこに向かうの? とかじゃないんだ」

「あ……本当ですね」


 クスッと笑ったナシュラ様は、私の抱え方は少し変えました。


「こっちの方がよかったかな?」


 はたまた気がつけば、いつの間にかナシュラ様のお顔が近くに。……麗しいです。


 まあいわゆる──お姫様だっこ、ですけど。私いつも思っていたんですよね。だって私たちのドレスってすごく膨らんでいますし、重たいでしょうし……。でもほら、絵本などは王子様が楽々抱えているでしょう?


 ──きっとあれ、裏ではすっごく辛そう。


 きらきら王子様を維持するのって本当大変そうですよね。



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