突飛な解決策ー国王様視点ー
うー寒い! ちらっとアリーシャのことを見てみたら、すごい震えてる!
「ご、ごめんねアリーシャ。思ったより……遠かったみたい」
「……くちゅっ! い、いえ。おきになさらず」
アリーシャのくしゃみかわいい……じゃなくて。しまったなぁ。一番近い部屋のはずだったのに、結構時間がかかる……。
僕がこうしてアリーシャと合わせて歩いている間に、どんどん体温が奪われていく。僕は風邪を引いても大丈夫だけど、アリーシャはか弱そうだから心配。
それにアリーシャはドレスだ、きっと水を含んで重たいだろうしね……。こうなったら、僕がアリーシャを抱えて……!
「こ、国王様。寒いですよね」
「う、うん。アリーシャ、大丈夫? くしゃみしてたし」
「私は大丈夫です……。あの、私、服を脱げば国王様のことを温められると思……」
「だ、ダメだよ! さあ、急ごう! もう見えてきたから!」
なっ! アリーシャは何を言っているんだ?! 服を脱ぐってその、裸ってこと?! そっ、そんなの、僕が耐えられるわけない!
でも、少し悲しそうな顔をしているアリーシャに、艶っぽさは皆無だった。
あれ……もしかして僕一人変なこと考えてた?




