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お友達なのです

 フリージアの香りをしっかりと堪能しました、アリーシャです。

 迷惑をかけてしまった国王様、申し訳ありません……。


「国王様、ありがとうございました。もう降ろしてください……国王様?」

「えっ?! あ、うん。ちょっと待ってね」


 国王様ったらなんだか上の空ですね。私が話しかけても聞こえてなかったようです。何を考えていらっしゃるんでしょうねぇ。

 

 国王様は私をそっと優しく降ろしてくださいました。フリージアの香りが遠のきます。

 でも、このお庭に咲いているお花の香りがするので満足ですよ。甘い素敵な香りです。


「……ねぇアリーシャ。さっきは無理やり連れ出して来ちゃったけど、その……またリリーと遊んであげてくれないかな? あの子、いつも退屈してるんだ」

「リリーちゃんと? もちろんですよ。リリーちゃんは私の大切なお友達ですもの」


 リリーちゃんを思い出すと、心がほっこりします。自然と笑顔になれて、楽しい気持ちになれるんです。

 まだ出会って少しですけど、リリーちゃんはお友達ですよ。私の女の子のお友達一人目です!


 あ、もちろん国王様もおじさまも、ナシュラ様もお友達ですよ? 王族の方をお友達だなんて失礼でしょうか……。


「国王様、私たちってお友達ですよね?」

「へ? うんそうだね……でも、アリーシャがいいなら恋人とかでも……」


 ごにょごにょ。国王様、たまに何とおっしゃったかわからない時がありますよ。今も、そうだね、の後が聞き取れませんでした……。

 私の耳が悪いのでしょうか。それとも、聞かれたくない話しなのでしょうか?


 でも、国王様が私のことをお友達だと言ってくださって嬉しいです。

 私のこんなおかしな髪や瞳でもお友達ってできるものなのですね。




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