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あったかいお家

 うーん、時間ですか……。何も言っていませんでしたよね。いえ、私が聞かなかったのが悪いんです。人のせいにするのはよくない、ってルリお姉様が教えてくださいましたもの!


「リーちゃんってば、忘れちゃったの?」

「いいえ。聞くのを忘れていて……。ごめんなさい」


 ルリお姉様は、とても優しく言ってくださるので謝りやすいです。責めるように言われてしまうと、怖くなって声が小さくなってしまうので相手に不快な思いをさせてしまいますし……。


 ヒューお兄様とデュークお兄様がなんだか心配そうな目で私を見ています。な、なんでしょう?

 もしかして、国王様に誑かされているとでも思っているのでしょうか? 大丈夫ですよ! 私、王族って好きではないので。……あら、なぜ好きじゃないんでしょう?


「リーちゃん、次からは気をつけましょうね。大丈夫。お姉様が守ってあげるから! ……でも、あと三時間ほどで夜会が始まっちゃうから、そろそろ準備しましょうね」

「はい、ありがとうございます。ルリお姉様」


 ルリお姉様、本当に大好きです。いつも私を一番に考えてくださるし、駄目なことはきちんと言ってくれます。こんな素敵なお姉様は他にいませんね!


 でも、準備を三時間前から始めるなんて、淑女って大変ですねぇ。何をするんでしょう?

 まず、湯浴みでしょ。その後体に香油を練り込まれるんですよね。それから着替えて、髪を整えてお化粧して……。うーん、どうしてそんな時間をかけるんでしょうか? 社交界って謎ですねぇ。


「あのねリーちゃん。今日着るドレスは家族みんなからのプレゼントよ。もちろん、ガーデンパーティー用のそのドレスもそうだけど、使用人の皆さんも選んでくれたの。リーちゃんの社交界デビューを祈ってね!」


 そう言ったルリお姉様は、キラキラと輝いていました。もちろん、家族も、使用人の皆様も。皆様すごく笑顔で、なんだか視界がぼやけます。社交界デビューって素敵ですね。あったかいです、とっても。


 

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