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アリーシャの頭の中のお話


 さて、国王様にお願いを聞いていただいた後、私たちはたくさんのお話をしました!


 まず、国王様との婚約について。正式な婚約の発表は今から半年ほど先のことらしいです。その半年と言うのが、私が外の世界や人と触れあうための期間なんだかとか。まあ、今の私では使い物にならない上、国王様に負担をかけることになりますからね。勉強等も含まれるようです。

 でも、外に出ることや家族以外の人と触れあうのは正直不安です。ガーデンパーティーではどなたとも仲良くなれませんでしたし……外に出るのはお父様たちに秘密で家を抜け出した時だけだったんです。あ、もちろんヘンリには伝えていましたよ! 心配をかけるのはダメですからね!


 外の世界の方々はみなさんとても忙しそうでしたが、何よりも楽しそうでした。小さな子供たちは元気に外を駆け回っていて新鮮でしたし、どこにいても誰かの大きな声が聞こえて……ああ、もちろん家もそれなりに賑やかでしたよ? いつだって誰かが私の側にいてくださいましたし。私も家族が大好きですからね、家での生活はとても心地いいんです。でもやっぱり外の世界は格別で! 思い出すだけで胸がドキドキします。



 あら、話が逸れてしまいましたね。ええっと、他にお話したのは、そうですね、結婚までの日取りでしょうか。婚約が半年後、結婚はそれから一年後らしいですね。

 この一年間はほとんど結婚したのと変わらない扱いを受けるのだとか。歴代のお妃様方は思い思いにお過ごしになられたようです。


 衣装や宝石類を買い漁って美に強い関心を寄せ、世界で一番の美の国へ発展させた四代前のお妃様。

 平和を愛し戦いを何よりも嫌うが故に自らも戦地へと赴いた八代前のお妃様。

 国王様のお母様は外交に力を入れ、外部との接触を一切絶っていた隣国との貿易を着々と進めていらっしゃいます。


 この国のお妃様方はとても波瀾万丈な日々を送られたようです。その上で後世に語り継がれるほどの功績を築いたのですから、本当にすごいですよね! 私、そんな方々の中に仲間入りをしても大丈夫なのでしょうか……?



 そして他には、国王様のことについて教えていただきました!

 なんでも、国王様には以前婚約者の方がいらっしゃったそうです。まあ、当たり前ですよね。王族ですし、生まれる前から婚約者が決まる方だって珍しくないんですよ? あ、ちなみに私達ラングー家の子供たちには婚約者はいません。家の状況が悪くならない限り、無理強いすることは禁止なんだとか。思いを寄せていた方と結ばれる方が多く、私のようなパターンは珍しいんですって! ……ただし、周りへの影響を考えて、長男長女は形だけでも婚約をしなくてはいけません。跡継ぎ問題がありますからね~。

 とは言っても、本人の意思は尊重してくれるらしいですけど!



 そうそう、国王様の婚約者の方ですよ! なかなか興味深いお話でした。なんでも、その方とは生まれる前から婚約が決まっていたらしく、当時の国王様を含め関係者はこのまま何の問題もなく結婚するのだと思っていたそうです。それなりに仲睦まじく過ごしていたそうですが、国王様は所詮政略結婚だからと大した愛情もなく接していたそうです。

 このことを話していた時の国王様が何故かとても焦っていました。恐らくその方のことを本気で愛していらっしゃったんでしょうね……何でもない風に装ってはいましたが、あの慌て方は少し怪しかったですよ! 別に好きな方がいらっしゃったからといって文句を言ったりしませんよ? 大丈夫です、だって政略結婚ですから!



 他にはそうですねぇ、お城のことを教えていただきました。ここには○○があって、あっちに行くと△△があって……と言うことらしいですが、正直ほとんどわかりませんでした! これから毎日過ごすのですし、ゆっくり覚えていきます!


 お話したのはこれくらいですかね。今日からお城で過ごすことになるそうなので、荷物の運び込みが始まります。とりあえず私についてくださる侍女の方を今から紹介してくださるみたいです~。仲良くできるといいですねぇ。





国王様……出番がない……



「ひどい! 次回はアリーシャとのラブラブっぷりを見せつけ……」

「はいはい行くよアルベルトー。次回も出番なかったりして、プププ」

「そんなわけないだろ! 影こそ次回の出番ないんじゃないか? ……ってこんなことを言いたいんじゃなくて! アリーシャ勘違いしてるから! 本気で愛情なんてなかったから!!」

「好きだったって絶対誤解されてるよね~」

「あんな話しなければよかった!」



✡次回更新は土曜日→1話から修正をしていますので、更新遅れます。お時間のある方は修正済みの1話から読んで、お話を振り替えって頂けると幸いです!✡


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