deux
君とクラスメイトになった。でも君と少しずつ話すようになっていくうちに、私は君に彼女がいることを知った。その子は、少し茶色がかった髪の毛がまっすぐ肩まで伸びた綺麗な子だった。背筋がいつも伸びていて、制服にしわ一つないようなそんな子だった。元気いっぱいというよりはお淑やかで読書とか音楽を聴くことが好きそうな子だった。私は「なるほど」と思った。何故なら雰囲気が君にぴったりだと思ったから。類は友を呼ぶように、似ているものは惹かれ合う。彼らはまだ付き合い始めたばかりだった。高校生の青春だなと私は思っていた。
その後も、文化祭準備は続いていた。クラスでは射的をやることになっていたからその色塗りもやらねばならなかった。なんだか色を塗ってばかりだなと私は内心思いながらも小道具に丁寧に色を塗った。本当は学校行事は好きではない。体育祭も音楽祭も文化祭も。でもやらなくてはいけないことは果たす。ただそれだけだった。私は色を塗るのに疲れて辺りを見渡してみた。他のクラスも校舎の外に出て、昇降口の辺りにブルーシートを広げてみんなでせっせと色を塗っていた。はじめはきっと真っ白で誰も見向きもしない垂れ幕や、看板だったはずなのに気がつけば色がついていて、目が離せないものになっていた。目線をふと上に向けると、校舎の窓から君と君の彼女が一緒にいるのが見えた。2人で一緒にいるところを撮って欲しいのか、彼女が彼女の友達に頼んでいるようだった。写真を撮り終えたのか君が振り返り、外を見た。そのせいで、そちらを見ていた私と目が合ってしまった。私は少しきまり悪くて目を逸らそうとした。しかし君は私に気がつくと手を振ってくれた。「横に彼女がいるのに良いのだろうか」私はそんなことを少し思ったけれど、手を振り返してしまった。クラスメイトとしてだし。ワイシャツの袖を捲って私はまた色を塗り始めた。




