家庭用AED、、、過剰な売り込みじゃない?
家庭用AEDの広告が表示された。正直、過剰な売り込みじゃないかと感じている。
自宅で心臓が止まったとき、確かにAEDがあれば救命確率が上がるかもしれない。ただ、だからといって自宅にAEDを備えるまでのベネフィットを感じない。
以前に比べてAEDに触った、または扱い方を動画で見たレベルでも研修を受けた人は増えているとは思う。少なくともここ30年間で運転免許を取った人は、教習所で応急救護講習を受けていると思われる。実際に使うかどうかは別として。
年間に心臓が原因で心停止する方は9.1万人強(内、自宅が74%、6.7万人強)だという。その中で目撃者がいる(倒れた場面を目撃される)人は2.9万人弱、救命処置をされたのは1.7万人、AEDを使用されたのは1229人。「これらの数字をどう判断するか問題」である。救命処置をする場にAEDが無いから使われていない、じゃあ、「家庭を含めた色々なところにAEDを置けば使われるんじゃないか?」も考え方の一つとしてはあるが、そもそもが目撃者がいない場で倒れた人には救命処置がされることは無い。自宅で倒れたときに目撃者が居たケースが1万件あったとして、日本の世帯数が4885万世帯(内、単身世帯が1453万世帯)だからAEDがあれば救命処置で使われる可能性があるのは0.03%となる。このために家庭用AEDを普及させるのは過剰かなあと感じる。
だから上の数字で改善を図るべきは目撃者あり2.9万人弱→救命処置1.7万人を2.9万人弱に近づけることだと考える。
ちなみに家庭用AEDのレンタルは月額2640円(税込)、契約期間5年(セコムの場合)からである。購入もできるが、Amazonで19万8000円から、メンテナンスや使用期限のある部品消耗品の交換も必要なので、自宅に備えたい、という方にはレンタルをお勧めする。