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その手が。  作者: 柚子餡
12/20

10.5話

笹倉家の7話後の小話。箸休めにお読みいただければ。





 あつ兄が買ってきたおろし金を早速使用した母がため息混じりに呟いた。


「このおろし金だと大根の水分が出てベチャッとした大根おろしになっちゃうわ。あつ君には悪いけど、あや、例のお店で明日買いなおしてきて?あやがちゃんと買って来ないから、二度手間どころか三度手間になっちゃったじゃない」


「自分で買いに行けばいいじゃん」


 ムッとして言った私に母は。


「主婦の忙しさ舐めんじゃないわよ。毎日毎日掃除やら洗濯やらして、夕飯と弁当のおかずを考えて1日が終わっているんだから。なかなかそんな所まで出かけられないのよ。今日だって、昼ドラ見て、お義母さんと盛り上がって午後はほとんどなくなっちったし…」


 行く余裕あんじゃん。とジト目で母を見つめていると。


「ガソリン代がもったいないじゃない。それに、帰りに寄って来れるんだから、時間も交通費も節約出来るじゃない?はい、この話はおしま〜い。ささ、今日の夕飯は何にしようかしら〜?」


 視線を白々しく逸らす母の前に置いてある皿へと視線を移す。


「…鍋でしょ?」


 母の前にはあとは土鍋に入れたら完成といった具材が皿に盛り付けられていた。



 あつ兄が買って来たおろし金で擦った大根おろしで普通に鍋を食べた。…これでも良くない?再度母にそう訪ねると、お小遣いを握りこまされたので、嬉々として諦めた。



「…あつ君、なんか、ごめんね」


「…いいよおじさん、慣れてるから…」


 あつ兄の肩に労わる様に肩を置く父と、若干涙目で遠くを見るあつ兄であった。




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